写真家 藤村 大介 密かに現る!




トルコ、イサク・パシャ・サライです


おそらく大多数の方はこの城のこと、知らないんじゃないかなと思います

なので今日もウンチクってみます



まずはトルコの地図から

携帯の方は見れないかもですが、ごめんなさい


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トルコは西にギリシアやブルガリア等のヨーロッパ勢、東にシリア、イラン、イラク等のアジア勢に挟まれており、どちらに属するかで昔から物議を呼んでいます

トルコ国民は我が国はヨーロッパだと、ヨーロッパ諸国からはアジアだと…


その地理上、昔から東西の文化が入り混じった魅力的な国です
最近は猛スピードで発展していますが、オリエンタルとアラビアのミステリアスな雰囲気は、まだまだ生きています
古代都市イスタンブールはヨーロッパとアジアの国をつなぐボスポラス橋が有名ですね
ノアの箱舟を捜してアララト山をハイキングしたり、地中海や黒海の太陽のもとで日光浴や石を刻んで作られた古代地下都市や教会を観光したり、トルコは様々なものが発見できるエキゾチックな国です


今回紹介している写真は、トルコ最東部、イランとの国境付近にある街、ドゥバヤズィット(Dogubayazit)にある宮殿「イサク・パシャ・サライ」です

地図から探し出せますか?
ドゥバヤズィットは、最東部〔ワン湖/VanGolu〕の右上、〔Diyadin〕の右側になります

この辺りはクルド系の民族が多く暮らす地域です
周辺にまたがるイラン、イラク、シリア、アゼルバイジャンに多い民族です
ドゥバヤズィットの町は活気に溢れ、昔の言い方をすれば辺境の街なのですが、人々は皆明るく暮らしています

イサク・パシャ・サライは17世紀に着工、約1世紀かけて建築された宮殿です



実はこの地に訪れた理由はもう一つ
この写真には見えませんが、実はこの写真の右手には「アララト山」が見えています

ご存知ですか?アララト山
旧約聖書でノアの箱舟が漂着したとされる山です

アララト山は、現在はトルコ領になりますが、東側の麓はアルメニア領に入ります
アルメニアがキリスト教を国教としたのが2世紀だと言われており、4世紀に国教としたローマ帝国よりも早く、世界で一番早くキリスト教を国教とした国と言えます
そのためアルメニア国民はノアの子孫と自称しています


イサク・パシャ・サライ

この宮殿から見下ろす風景は、トルコ、イラン、アルメニア、そしてクルドの人々の歴史
昔も今もこの地には、交易の主要路としての重要な役割と、ギリシア、アラブ、アルメニア、スラヴ人との民族の交易も盛んに、激しく、難しい交差点となっています









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