納屋の2階に巣くった蜂の巣を女教師のドーラが焼こうとする。しかし、ドーラは、蜂に脚を刺されてしまって、その弾みで納屋の2階から足を滑らせる。
納屋の2階では鳩を飼っているらしく、ドーラとともに、たくさんの鳩が落ちてくる。
偶然、そこに居合わせたグイドが、ドーラを受け止めて、
「今日は、姫さま!」
と、陽気に話しかける。
そして、蜂に刺された箇所に口を当てて、毒を吸い出してやる。
「ここはいい所だ。鳩が飛び、女性が落ちてくる」
グイドはそう言って、彼女に恋する。
*蜂に毒があるのかどうか、そして、その毒を口で吸い出す必要があるのかどうか、グイドの不純な動機を疑って調べたくなる。
*この映画、内容が素晴らしいのだが、やや引っかかる。
イタリアは枢軸国として戦ったはずなのに、彼らが第2次世界大戦の映画を撮ると、なぜか、ナチスに反抗するパルチザンを描いたり、本作のようなユダヤ人絶滅政策の歴史を取り上げたりすることが多い。ナチスと手を組んで戦った事実が、故意に隠蔽(いんぺい)されている。
むろん、これは日本にあってもそうだし、全部をナチ党のせいにするドイツにあってもそうだ。
そして、原子爆弾投下や無差別空襲などの残虐性にそっぽを向くアメリカもそうだし、シベリヤ抑留や領土強奪、凶暴な共産主義などに向き合わないロシアもそうだ。
また、反日という政治カードに利用するだけの中国や韓国もそうだ。
全員がうそつきに見えて、モヤモヤする。
俺としては、人類全員で、第2次世界大戦を反省したいのだが……。