■アニメ『機動戦士Ζガンダム』の第16話「白い闇を抜けて」
ヒッコリー(反地球連邦組織カラバの基地)を目指すアウドムラ(ガルダ輸送機)
ハヤトがアウドムラの風防ガラス越しに双眼鏡をのぞいて、周囲の様子を確認する。
「海岸線は、相変わらず、雲が厚いな。どうだ?」
と、ハヤトが男性クルーに問いかける。
「ミノフスキー粒子も変わりません」
ハヤトは双眼鏡から目を離して、男性クルーの方を向く。
「霧を利用して、時間どおり、ヒッコリーに飛び込むぞ」
「はいっ! しかし、本当にヒッコリーは見えるんですか?」
「ベルトーチカが放した鳩が着くだろう。信号が上がるはずだ」
ハヤトの言葉どおり、1羽の白い伝書鳩がヒッコリーの鳩舎に飛んで帰る。
すぐさま、ノーマンが鳩舎に取りついて、伝書鳩が持ち帰った手紙を開封する。
「予定どおりだな。モビルスーツは2機か。滑走路に火をたいて、信号弾を打ち上げろ」
ノーマンから手紙を受け取った、カラバの指揮官が、そう言う。
「はいっ!」
ノーマンが指揮官に敬礼し、準備に取りかかる。