鳩メモ(アニメ『三者三葉』) | キジバトのさえずり(鳩に執着する男の語り)

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・アニメ『三者三葉』の第4話「むしろ生きがいです」に白鳩が出てくる。
 
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 Aパート冒頭の回想シーン、西川葉子(にしかわようこ。通称・葉子さま)の邸宅の窓に、白鳩が飛んできてとまる。
 その窓越しから会話が聞こえてきて、続いて、室内のシーンになる。
 クラスの友達を呼んで遊ぶことにした、準備しなさい、などと、使用人の山路充嗣(やまじみつぐ)に、葉子が言いつけている(マリア像の足元に注目。鳩の彫像がある)
 庭の場面に移り、葉子を交えた、計3人の子供たちがお茶会を開いている。
 皆、家柄のよい家庭で育っているためか、金持ちらしい、嫌みな会話が交わされる。
 
 ときは流れて、現在(Bパート)
 葉子が住んでいるアパートに、小田切双葉(おだぎりふたば)と葉山 照(はやまてる)がやってくる。葉子、双葉、葉山の3人で料理を作ろうというのだ。
 そんなとき、その様子を見にきたのか、くだんの白鳩が窓際近くの庭で待機している。
 お肉の味に舌鼓を打つ3人。
 ふと、風が吹いて、それと同時に白鳩が飛び上がる。
 葉子が空を見上げて、その飛び立っていく白鳩を感慨深げに見つめる。 
 
(*藤本注1・過去と現在が交差するお話。家が落ちぶれてしまったために、今は貧しい暮らしを葉子は送っているが、彼女の本質は変わっていない。いや、むしろ、子供の頃の子供らしくない、金持ち同士の交友関係よりも、今の方が充実している。葉子は確実に成長していて、彼女を取り巻く状況も、貧困を除けば、好転している。アニメの作り手は、一人の女子高生のそうした姿を、1羽の鳩の視点に託して描いている。ただの萌えアニメだと思って漫然と見ていると、作り手のメッセージを見逃す。葉子は、元使用人の山路や元メイドの薗部 篠〔そのべしの〕、そして、名もなき白鳩に愛され、見守られている。素直な彼女の人間性に皆が好感を持っているからだろう)
 
(*藤本注2・もとになった漫画が単行本の第1巻と第8巻に載っている。しかし、白鳩は出てこない。このシーンは、アニメのオリジナル)
 
(*藤本注3・白鳩の作画がなかなかによい。アニメーションに気合が入っている。評価したい)