ドラマ『放課後』 | キジバトのさえずり(鳩に執着する男の語り)

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・「ボクたちのドラマシリーズ」の第1シーズンに放映された『放課後』を久しぶりに見る。
 山中 恒『おれがあいつであいつがおれで』を原案にした、男女の精神が入れ替わってしまう、という学園ドラマだ。
 この作品を見たのは中学生の頃。
 妹の友達が録画したビデオが家にあって、それをたまたま目にしたことから、俺のお気に入りのドラマになった。
 男女の精神が入れ替わってしまう、という、手あかのついた類似作の中にあって、この『放課後』の完成度は、やたら高い。
 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』へのオマージュがうまくいったのだろう。
 バンド、プロム、行きつけのバーといった、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』そのものの感じが、青春物として、憧れを持って楽しめる。また、往年のフジテレビのドラマらしく、演出が巧みで、次回も絶対に見たくなるような終わり方をする。
 T-SQUAREの名曲「Omens Of Love」を劇中のバンド曲として用いているセンスもいい。
 こういう、誰が見ても面白くて、誰が見ても感動して、誰が見ても懐かしさを覚えるドラマっていいな。
 これぞ王道って感じで。
 そうそう、あと、いしだ壱成の演技がいい。
 とても、いい。
 オカマ演技が神がかっている。
 見る人が見たら、彼の演技に、はっとするんじゃないかな。素人の俺から見ても、うなってしまうレベルなんだから。
 ちなみに、この作品、DVD化されていないので、VHSのビデオを買うしかない。俺は所持しているVHSをMP4動画に変換して観賞した。
 DVD化されていない理由はさまざまだと思うが、劇中で高校生が飲酒したり、喫煙したりしているのが、今の時代にそぐわないのかもしれない。
 うるさい人たちがいるからね。