・渋谷のまんだらけで、『シートン動物記6 伝書鳩アルノー』（藤原英司訳。集英社。昭和五十二年）を買った。
最後の方のページに、「世界の名鳩たち ――つばさに夢を秘めて」というコーナーがあって、
（写真提供 愛鳩の友社）
との文字が……。
このコーナーのメーンがミュニィエ号であることから、この鳩を導入した宮沢和男（愛鳩の友社社長）に協力を仰いだのだろう。
本書に、ミュニィエ号がこんな風に紹介されている。
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ミュニィエ号物語
ミュニィエ号は、一九五八年夏、すばらしい血統の両親のもとにうまれた、ベルギーの鳩です。ベルギーでは鳩を飼うことがさかんで、およそ二十軒にひとつ、鳩小屋があります。
レース鳩としてきびしい訓練をうけたミュニィエ号は、四歳の時、全ヨーロッパの鳩が集まる大レース、バルセロナ・インターナショナルで、総合優勝します。翌年も同じレースで、なんと、二年連続総合第一位をかちえたのです。
千キロメートルを飛ぶ、このむずかしい、きけんなレースで、かつてこのようなすばらしい記録をたてた鳩はいません。
二度のレースにいどんだ不屈の魂と、優勝にかがやく力とで、ミュニィエ号は現在、最もすぐれた鳩として知られています。たくましい長い翼と、かしこさ、そしてするどい目の中に、ミュニィエ号の力が秘められているのです。
（写真提供 愛鳩の友社）
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世界10大名鳩
第1位 ミュニィエ号 ♂ 1050キロメートルインターナショナルレース総合2連勝
第2位 テキサス号 ♂ 1600キロメートルレース総合優勝5回ほか
第3位 ワールド・クイン号 ♀ 2000キロメートルレース総合優勝ほか
第4位 リッピー号 ♀ 1100キロメートルレース優勝ほか
第5位 スポティ号 ♂ 1600キロメートルレース優勝 1600キロメートル5回記録
第6位 ワールド・ヤング号 ♂ 2000キロメートルレース総合優勝ほか
第7位 ソーヤック号 ♂ 1035キロメートルインターナショナルレース6回連続飛行
第8位 バルセロナ2号 ♂ 1081キロメートルインターナショナルレース優勝
第9位 ニューズ・ラッド号 ♂ バルセロナ全英レース2連勝
第10位 グレート・リッチ号 ♂ 1200キロメートルレース3回飛行
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昭和52年当時の話だから、今はどうか分からないが、ベルギーでは二十軒に一軒、鳩小屋があるそうだ。
すごいな。