ザ・メニュー

 

◆2023年に観た156本の中から独断と偏見で選んだオススメ作品をご紹介します

 

 

 

 

2022年/アメリカ/サスペンス/1:47/U-NEXTで視聴

 

 

 

 

 

 

  第116回カズデミー賞受賞

 

 

◆視覚効果賞

 

 

 

 

 

 

 

  レビュー

 

タイラー(ニコラス・ホルト)とマーゴット(アニャ・テイラー=ジョイ)のカップルは、滅多に予約が取れないことで有名な孤島のレストランにやって来ました。二人のほかにも大富豪、有名な料理評論家、IT成金、有名俳優など12名のセレブたちがいました。

 

 

さっそくシェフがマーゴットに接近

 

 

 

 

このレストランのオーナーシェフ・スローヴィク(レイフ・ファインズ)の料理にはどれも謎めいたテーマがあり、そのテーマに沿ってスタッフや客たちが次々と命を落とすという意外な展開を見せます。

 

 

 

おおぜいのスタッフを従えるスローヴィック

 

 

 

 

なぜスローヴィックは客に危害を加えるのか?

それがこの映画のキモの部分です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お腹がすているとき観たらダメよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからネタバレ 閲覧注意です注意

 

 

 

 

 

 

 

スローヴィックの真意は特権階級に対する復讐にあったのです。彼は駆け出しの頃、こうしたセレブたちから蔑まれ、散々な目に合わされていました。だから名声を得た今、高級な料理で彼らをおびき寄せ、積年の恨みを晴らすことにしたのです。

 

 

 

 

 

執念深か~

 

 

 

 

 

 

ところがこの招待客の中に一人だけ場にそぐわない女がいました。それがマーゴットだったのです。彼女はセレブとは程遠い娼婦にすぎませんでした。彼女は自分の客であるタイラーに連れられ島を訪れていただけでした。そういうわけでスローヴィックはマーゴットだけを逃がしてやりました。

 

 

 

 

 

僕でも逃がしてやった

 

 

 

 

 

終盤スローヴィックは店に火を放ち、取り残された全員が焼け落ちる屋敷の下敷きになりました。ひとり島から逃げ出したマーゴットがボートの上でスローヴィックが作ったチーズバーガーを頬張るところでエンドロールが始まります。

 

 

 

チーズバーガーでもご覧のクオリティ

 

 

 

 

 

島に集められた招待客が恐怖に陥れられるというプロットは「そして誰もいなくなった」「ナイブズ・アウト・グラスオニオン」などにも通底しますが、レイフ・ファインズが不気味な雰囲気を醸し、サスペンスを一層高めています。そして本作のメインディッシュがアニャ・テイラー=ジョイの魅力であることに異を唱える者はいないでしょう。

有名シェフ・スローヴィックによる壮大な復讐物語でした。