目撃者 闇の中の瞳
◆2023年に観た156本の中から独断と偏見で選んだオススメ作品をご紹介します
2017年/台湾/サスペンス/1:57/U-NEXTで視聴
カズデミー賞受賞
◆脚本賞
◆助演女優賞…アリス・クー
レビュー
物語は9年前の交通事故と現在をループしながら展開します。
新聞記者のシャオチー(カイザー・チュアン)は、のちの国務大臣・チウの引き立てで幹部に上り詰めました。
ところで9年前の交通事故とは、チウの愛人マギー(シャオチーの上司)が運転する車が自動車事故を起こし、相手の車を運転していたチンピラが命を落とします。
いかにも愛人顔
マギーの車の助手席にはチウが、相手の車には不良娘のシュー(アリス・クー)が同乗していました。チンピラとシューは誘拐事件を起こし、身代金を手に逃走していたのです。
事件の発覚を恐れたチウとマギーはその場を立ち去りましたが、偶然近くにいたシャオチーが一部始終を目撃してしまったのでした…。
見ちゃったーー
ここからネタバレ 閲覧注意です
シャオチーが車の中をあらためると身代金の一部が残っており、それを盗み出してしまいます。
ここから生き残った不良娘シューと誘拐仲間ウェイとのエピソードが加わり、話は複雑さを増してきます。
助けてー
このウェイという男は元警官なのですが、とんだサイコパス野郎でシューを付け狙らった末惨殺します。
あーあ…
一方チウは自分の罪をお人好しの自動車整備工になすりつけ知らぬ顔です。
これらのエピソードが意味深に語られ、観る者は振り回されますが、最後は見事に伏線回収されスカッとします。
ラストは記者会見場です。新聞社を辞め政府高官に就任したシャオチーの会見が続いています。シャオチーを抜擢したのは言うまでもなく、自分の罪をかばってくれたチウでした。
イケメンだけど悪いヤツ
悪と悪が手を組んでにんまりするという、なんとも後味の悪いラストでしたが、そもそも登場人物すべてが悪人だからしょうがないか…。
それにしてもストーリーの展開と青味がかった映像に北野武へのオマージュを感じたのは私だけでしょうか。