第137回カズデミー賞

 

 

 

 

 

 

  ノミネート作品④

 

 

 

 

2022年/アメリカ/人間ドラマ/1:57/U-NEXT

 

 

 

 

 

  その他ノミネート

 

 

監督賞/ダーレン・アロノフスキー/「ブラック・スワン」「レスラー」

 

主演男優賞/ブレンダン・フレイザー/チャーリー

 

主演女優賞/セイディー・シンク/エリー

 

助演男優賞/タイ・シンプキンス/トーマス

 

助演女優賞/ホン・チャウ/リズ

 

脚本賞

 

撮影賞

 

視覚効果賞

 

 

 

 

 

  レビュー

 

自分の過去を贖罪し、娘との仲を取り戻そうともがく男。

しかし、男に残された時間は僅かしかありませんでした。

 

 

名匠ダーレン・アロノフスキーと名優ブレンダン・フレイザーがタッグを組んだ、重厚な人間ドラマです。

 

ご存知のようにブレンダン・フレイザーは本作でオスカーを手にしました。

 

 

チャーリー(ブレンダン・フレイザー演)は272キロの巨体を持った大学教授にして同性愛者です。

 

チャーリーは家族に愛想をつかされたうえ、ボーイフレンドも亡くし失意のどん底にいます。

 

 

火曜日

娘のエリー(セイディー・シンク演)が来て、チャーリーが家族を捨てボーイフレンドに走ったことを責め立てます。

 

 

 

水曜日

再びエリーが訪ねてきましたが、二人の溝は埋まらずチャーリーは悲しみに打ちひしがれます。

 

しかし、表面はそうでもエリーは父親の愛に飢えているのではないか…観客にそう感じさせます。

 

チャーリーにはリズ(ホン・チャウ演)と言う訪問看護師がいます。

 

 

 

 

実はリズはチャーリーが付き合っていたボーイフレンドの妹で、唯一の理解者です。

 

 

その頃新興宗教の伝道師トーマス(タイ・シンプキンス)もチャーリーに近づき、布教活動をしようとします。

 

そのことに気付いたリズはチャーリーを遠ざけました。

 

 

「彼を救うことができるのは私だけよ!」リズがチャーリーに言い放った言葉です。

 

 

 

木曜日

リズがチャーリーの別れた妻を連れてきました。

 

妻はチャーリーの財産を当てにしています。

 

しかし、チャーリーは全財産を娘のエリーに渡すと言い張りました。

 

…あたかも舞台劇のような展開が続きます…

 

 


ここからネタバレ 閲覧注意です注意

 

 

 

金曜日

チャーリーにとって最後の授業の日が来ました。

 

オンラインでの授業中、彼は初めて自分の醜い巨体を学生にさらしました。

 

そして大学などなんの価値もないと言い放ったのです。

 

そこにエリーとリズがやってきました。

 

エリーがチャーリーの愛読書「白鯨」を耳元で読み聞かせました。

 

するとチャーリーは鯨がブリーチングをするように車いすから立ち上がり、大きく伸びをしました。

 

きっとチャーリーは天国へ旅立っていったのでしょう。

 

愛読書を読む娘の声に包まれながら。

 

 

 

 

 

  採点

 

4.0点(名作クラッカークラッカークラッカークラッカー オススメグッ)

 

 

アロノフスキーお得意の哀れな男を描いた佳作です。

 

己の過ちから立ち直れない父親と素直になれない娘。

 

気持ちはわかるけど少々イライラさせられました。

 

娘よ素直になりなさい

 

 

 

それにしてもブレンダン・フレイザーの演技と特殊メイクはリアル過ぎました👏

 

 

 

 

ビフォアー

 

 

 

 

 

アフター