もうそろそろ、限界です。





そう、姫が学校に行っていないこと。

これは私の親兄弟、

夫の親兄弟ともに知っている事実。

でもね、姫の前では知らないことにしていたのです。

姫が一生懸命”知られないように””気付かれないように”

頑張っていたから。






でもね、嘘をつくことは自分を苦しめるから。

来年、名古屋に引っ越す事が決まった今、

姫が前向きになっている今、

きっかけとしては言い出しやすいかな。

そう思っていたのです。





「姫、お母さんな、

引っ越しに向けて、1か月に1回は名古屋に行こうと思ってるねん。

物件探しもしたいし、

実際、住みやすいかどうかも目で見て確かめたいしな。

それに、パパも仕事で新しい事を始めるから大変やしな。

ボンの野球のこともあるから平日に行くこともあると思うんやわ。

だからな、

これ以上、あーちゃん(私の親)達に黙っていられないし、言ったよ。

姫が学校に行けてないこと。」


「・・・」







「みんな姫の事、責めたりしない。

分かってくれるよ。

姫もな、もう、嘘つかなくていいんやで。

ほんとの姫のままでいいんやで。

みんな、姫の味方やからな。」


「・・・」








何も言わず小さくうなずき、テレビの画面に目をやった姫。

姫の目にはうっすらと涙があふれていました。

もしかしたら知ってるかもしれない。

でも、触れないでいてほしい。

どうか、知らないでいてほしい。

そう思っていたのかもね。






姫が自分自身と向き合うきっかけに。

自分を見つめ直すきっかけになったらいいなo(^-^)o





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