タイガーです。
今日は、明後日22日弊社出荷予定の九八式夜偵のご紹介です。


このキットはかなり昔に販売していたキットですが、ここ数年在庫を切らしたままになっておりました。
久しぶりの販売なので、バリエーション展開していた仕様を纏め、統合リニューアルとして販売致します。 但し、この傾向は九八式夜偵に限った事ではなく、最近リニューアル販売しているCシリーズの傾向です。また、シリーズ付けの基準も変更し、現在のCシリーズは、1/72のレシプロ機を差すシリーズとしています。

今回は、軽く製作レビューを交えてお送りします。製作のコンセプトは、ビン塗料を使用せず、マジックペンやマーカーを使って合わせ目も消さずに作ってみる!としています。
(上の画像ですが、今回の作例を使用して、背景は合成し、トータルでトーンは変えていますが、本体はプロペラが回っている様にいじった以外は加工しておりません。)



本体や翼は、ランナーから切り出し、接着。操縦席を黄緑のマジックペンで塗りました。
白い部分はクレオスさんのマーカーで塗っています。多少のムラは気にしないで、前から後ろ に向けて一方向のみで塗っています。メインのダークグレーは、成型色を活かしつつ、文房具屋で見つけたマジックペンで塗りましたが、殆ど色味は変わっていません。一番の変化は、艶が消える効果が有った事です。(偶然でした。)右下の部品が成型色のままなので、比べてみてください。(パソコンの前で堂々と製作出来るのも、この製作法のメリットです)



九八式夜偵は複葉機なので、上の翼は支柱で支えられています。キットも実際に支柱の部品で支えますが、その為に治具も部品として入っています。(クリアー部品)
まずは本体に治具をセットし、支柱を取り付けて行きます。支柱の角度は、上の翼を仮に載せながら、また、説明書の参考図を見ながら、"大体の角度で"接着して行きます。



タイガーのやり方は、接着の際、ピンセットで接着面に近い部分を掴む(折れ防止)、図面をまねて大体の取り付け角度で20~30秒押さえる(この時は正確な角度を気にしない)。
これを中心部付近の支柱は連続して取り付けました。



その流れで上の翼を治具にのせ、ピンセットでそれぞれの穴に入る様に支柱の位置を調整しました。接着は、全ての支柱位置の調整が出来てから、流し込み接着剤で行っています。
支柱と翼の取り付け作業は、途中で休んで一晩置いたりすると、調整不能になりそうなので、続けて行いました。
ここまでが組み立ての要所です。

後はその他の部品を組んで接着、プロペラを茶色のマジックで塗り、窓枠は丁度良いマーカーが手元に無かったので、黒のマジック極細で塗り(モールドが深いので、ペン先を這わせやすいです。)接着。デカールを貼って完成!という感じです。
ちなみにデカールは、透け防止用に白のベースが別に付属します。この製作でも使用していますが、使わなくてもそれほど透けないので、お好みで使用してみて下さい。
実作業時間は4時間位でした。
最新金型のキットではないですが、こんな感じの作り方も可能なので、ちょっとお試しにいかがでしょうか?




以上、ササッと組んでみたレビューでした。もちろん腕に覚えの有るお方ならしっかり塗って仕上げていただくとより素晴らしい出来栄えになるのは言うまでもありませんね。


                番外編

川内搭載機だから川内も欲しいよね!と思うのです。
しかし、フジミは川内をキット化しておりません。姉妹艦の神通や那珂は有るのですが、理由は、艦首形状が全く違う事や、煙突その他の違いで金型が共用出来ない為です。
無ければ作ってしまおうという事で、最低限の改修で川内らしく見える様にしてみました。
ベースに使用したのは特104の神通です。



これが元の艦首形状です。いろいろ有ってスプーンバウからダブルカーブドバウに改修されたのが神通ですが、川内は改修前のスプーンバウなので、改修して改修前に戻す!という模型ならではの加工になります。


デザインナイフでおおまかに削りました。九八式夜偵と同じコンセプトで作るので、削り過ぎてパテが必要にならない様に、慎重に様子を見ながら削りました。


大体の形になったらナイフの刃を立ててカンナがけの要領で表面を均します。


その後コンパウンドで軽く磨いてこんなかんじです。途切れた舷外電路は、楔状に切れ込みを二段で入れて復活(した様に見せる)させました。

艦首御紋章は、キット部品として余る探照灯の根本を切断し、ベースプレートを兼ねて取り付けています。
後は第二煙突を他の煙突に合わせて、根本をカットして、改装終了です。(画像取り忘れました。)


後は普通に組んで、川内"らしきもの"が出来ました。機銃は特EASYの赤城から連装機銃を流用しています。艦橋前の四連装機銃は、連装機銃の端を切り取って二個イチで簡易製作して載せました。


どちらも同じコンセプトで作って並べてみる。この瞬間が一番楽しみです。

という事で、九八式夜偵とオマケの川内(神通より改装)製作でしたが、長々とご覧いただきましてありがとうございました。

プラモ作り楽しみましょう!!

1/72 CシリーズNo.17 愛知 九八式水上偵察機 (夜偵) 巡洋艦川内搭載機 5月22日弊社出荷です。よろしくおねがいいたします。

フジミファンブック モデルアート6月号増刊 5月25日発売です。



byタイガー