さて今回から、「探検者と海賊版」、「都市と騎士版」に続き、
発展版の「商人と蛮族版」、いわゆる商人カタンについて紹介します。
この商人カタンは、スタンダード版をちょっと発展させたものなので、
セッティングに10分以上かかったり、広大な設置場所が必要だったりしません。
また、商人カタンのルールの中には、とくに道具なしでスタンダード版に利用できるものもあります。
最初にスタンダード版カタンにだいぶ慣れて、「そろそろ発展版やってみようかな~」と思った人におすすめです。
(今思えば、最初に一番時間長くて場所もでかい「探検者と海賊版」に手を出す前に、よく調べるべきでした・・・)
それでは、「第19回商人カタン ~4つの選択ルールと5つのシナリオ~」、いってみましょう!!
~♪~
・「追加ルール」と「シナリオ」
商人カタンには、4つの選択ルールと5つのシナリオがあります。
「選択ルール」のうち3つは商人カタンをもっていなくても、スタンダード版に適用して遊ぶことができます。
このルールでは、ダイスではなく、数字が書かれた37枚のカードをひいてゲームを進めていきます。
4人でやる場合の決着が早くなったり、海の方に開拓地を置くメリットができるので、おもしろいルールだと思います。
屈強な港の親方を書いたカードさえ作れば、スタンダード版でもできるので、ぜひプレイしてみてください。
・選択ルール4「2人でカタン」
カタンがしたいけど、3人や4人が集まらない。そんな思いをしたことがきっとありますよね。
そんな人のために作られたのが、このルールです。
島の上から1つ目と下から1つ目の場所に、ゴーストプレイヤー(実際にはいないプレイヤー)の開拓地を作り、
その後、自分たちの陣取りをして、ゲームをスタートします。
プレイヤーが道や開拓地を建てたら、建てた人がゴーストプレイヤーの分の道や開拓地を建てます。
例えば自分が道を作った後、ゴーストの道を相手の方に伸ばし、妨害することができます。
建設できる場所を制限することで、バランスをとっているんですね。良いルールだと思います。
もちろん4人でやるときほどは楽しくないですが、それなりに楽しめます。
うちはどうしてもカタンがやりたくなった時に夫婦2人でやっています。
やってみて、う~ん・・・という感じでしたね。
道を作れば金がもらえるけど、4人でせまい島に道を作ることになったので、
金持ち開拓者になるために金を使わないとか、貧乏開拓者にならないように金を使わないとか、
その駆け引きにたどりつけるほど金が手に入りませんでした。
開拓路線が基本戦略になるので、ちょっと趣向を変えたいときにやるといいかもしれません。
・シナリオ3「キャラバンの行列」
通称ラクダカタンです。おもしろいので結構好きです。
砂漠の代わりに島の真ん中にオアシスを置き、そこから隊商(ラクダ)がどんどんのびていきます。
開拓地や都市を建てると、みんなで麦や羊を出し合い、どこにラクダをのばすか投票をします。
このラクダに挟まれると、開拓地や都市は1点アップ、道は2本分になります。
その代わりゴールの目標点数が12点になります。
投票のシステムがおもしろくて、資源の交渉以外で全員が参加する場があるというのが新鮮でした。
・ラクダ
かわいいです。22コマいますが、絶対そんなに使いません。
・投票
開拓地か都市を建てる度に行われ、建設者から順に時計回りに麦か羊を出し、
どの方向にラクダをのばすか投票していきます。
1枚につき、投票権1なので、何枚出してもOKです。
大体建設者は建設した後なので、多く投票することはできません。
伸ばす方向への投票なので、プレイヤー同士で協力して投票することもできます。
この駆け引きや談合が楽しいです。
・アドバイス
説明書にこんなことが書いてありました。
「羊毛はスタンダード版の場合、最も価値がないとみなされる資源ですが、
このシナリオでは羊毛を投票に使い、追加ポイントをもたらすことができるので価値が高くなります。
小麦も投票で使えますが、羊毛より建設に使うことが多いでしょう。
したがって最初にコマを置くときは、小麦がよくとれる畑かその近くに置くと有利になるでしょう。」
って、公式に羊がけなされる記述に唖然・・・
しかも。せっかく最も低かった羊の価値を上げたにもかかわらず、小麦の価値も一緒に上げといて、
「結論:最初に畑にコマを置くと有利です」ってどういうつもり?!
憐れなり、羊!いつかおれが羊の必勝法を考えてやるからな!!
・シナリオ4「蛮族の襲来」
なんと、これについてはやってません!
騎士と蛮族の戦いなら、騎士カタンでいいか~とか言って、やってないからです。
説明書の感じだと、騎士カタンに近い気がするけど、やってないものを紹介してもしょうがないですね。
・シナリオ5「商人と蛮族」
馬車カタンと呼んでいます。これがめっちゃ好きです。
建設ターンの後、「馬車」と呼ばれるコマを使って荷物を運び、島にある3か所のタイルを往復します。
往復するごとに点と金が増えていきます。
この物を運ぶ感じと建設ターンの後の移動ターンは、探検者版を彷彿とさせます。
探検者版はプレイに2時間半かかりますが、馬車カタンは1時間程度で終わります。
商人カタンは5種類のシナリオで好みが分かれると思いますが、ぼくはこれが一番のおすすめです。
よくやるので、これだけカタン語録も充実しています。
・馬車
ものを運びます。
道があるとたくさん移動できますが、他の人の道を使う際には金を払う必要があります。
運び終わると1点と金がもらえます。
馬車レベルは1~5まであり、資源を使うことでレベルアップし、移動力や金収入が増えます。
・サンバーシャ
馬車レベル3の状態。発音よく言うとアラブの辺りの英雄の名前に聞こえる。
レベル3は移動力が高く、金も結構もらえるので、みんなひとまずこのサンバーシャを目指します。
・ヨンバーシャ
馬車レベル4。移動力はこれより上がらないので、大体ここでとまる。
サンバーシャとの音のつながりが美しい。
・ゴバーシャ
1ゲームで1回出るかどうか。
高い移動力と高額の金収入に加え、馬車自体が1点をもつ、まさに馬車会の英雄。
音の響きも重厚感があって、とても強そうだ。
・日本列島改造計画
この馬車カタン、道を伸ばしまくると1ターンで荷物を配達することができる。
それぞれのプレイヤーが好き勝手に道をのばすことで、まさに網の目状に交通網が発達し、
他のカタンでは見ることができないくらい、島が道によって彩られていく。
・東名高速、名神高速
3か所のタイルのうち2か所を完全につなぐことに成功した状態。
急ぎの他プレイヤーが利用することで、金収入も大いに期待できる。
・都市高速、ジャンクション
目的のタイルのすぐ近くにたくさん道をつくりったり、交通の要衝に道1本だけ作ったり、
とにかく、そこを通らざるを得ないプレイヤーから通行料として金をとる状態。
なんか悔しいけど、どうしてもそこを通ってしまう。
地元の表現で申し訳ないですが、東海でいうと前者は名古屋高速、後者は亀山や一宮辺りのジャンクションをイメージすると、
通らざるをえない状況が想像できるかもしれません。
というわけで、今回はざっくりと商人カタンの紹介でした。
次回は攻略法について書きたいけど、詳しく書けるほどやってないものもあるので、
これを書くことが逆に自分の商人カタンへの理解を深めることにつながるかもしれません。
それでは!!