連日の書き込みです。意欲の高いうちに、商人カタンや海カタンまでたどりつきたいですね。

 

今回は騎士カタンの戦略カードをテーマにお送りします。

それでは、第17回「真章・騎士カタン ~明暗を分けた技術者と発明家~」です。

 

 

~♪~

 

前回、開発タイルや交易品について解説する中で、

タイルがオープンされるごとに、「戦略カード」が手に入りやすくなることに触れました。

 

 

戦略カードは、スタンダード版の発展カードに替わるもので、

紙(緑)、貨幣(青)、布(黄)に応じた3色25種類の戦略カードが存在します。

 

発展カードと違う点は、以下の通りです。

・手に入れたそのターンから使うことができる。

・自分のターンなら何枚でも使うことができる。

・1点カードはその場でオープンする。
・1点カード以外4枚までしかもてない。(自分のターンの場合、ターンが終わるまでは5枚以上もてる)
・使用済みの戦略カードは山札に戻すので、なくなることがない。

 

 

 

これから各色ごとにカードの効果と重要性(☆5段階)を解説していきます。

重要度は使いやすさや勝利に結びつきやすいかどうか、

また、自分がスパイを使った時に選ぶカード(とったら自分がうれしく、相手がかなしい)を基準にしていますが、

あくまで個人的なものなので、私はこれはもっと重要だと思うというものがあってもご容赦ください。

(もしあったら教えてもらえるとすごくうれしいです。)

一応わかる限りで、得する資源量があれば、それも記述しておきます。

 

 

 

 

〇紙(緑)・・・科学力を象徴。町の発展に関するものが多く、使いやすい。10種類18枚と種類も最多。

 

・医学(2枚)☆☆☆☆☆ (鉄1麦1分)

鉄2枚と麦1枚で開拓地1つを都市にすることができます。

騎士カタンは都市が増えると交易品がさらに手に入るようになるので、とても使えるカードです。

浮く資源量は割と少ないですが、交易品の存在によって鉱山に都市を置いても、

得られる資源量が鉄&貨幣となってしまい、なかなか鉄が3そろわないので、その点も踏まえて高評価です。

 

・印刷(1枚)☆☆☆

1ポイントカード、とったらすぐに公開します。

くわしくは貨幣(青)の憲法で。

 

・街道建設(2枚)☆☆☆☆☆(木2レンガ2分)

おなじみの街道建設。

開拓地用の道を作ったり、他プレイヤーの邪魔をするように道を作ったり、

レンガの価値が下がった中で、道を無料で作れることにそれなりの価値があります。

さらに、騎士カタンは最大騎士力はないけど、最長交易路はあります。

騎士カタンでは自分の点をとるタイミングをコントロールすることが重要なので、

自分のタイミングで最長交易路を取りに行くことができるこの街道建設は、あってうれしいカードです。

 

・鍛冶(2枚)☆☆☆☆☆(鉄2羊2)
騎士2人を無料で1段階ずつ強化できます。アクティブ状態かどうかは問いません。
ただし、中騎士→大騎士は、貨幣(青)のタイルボーナスをもっていないとできません。
これはやりたいことが多いのに資源が不足しがちな序盤~中盤に手に入ると相当うれしいボーナスです。
「鍛冶で小騎士2人を中騎士に!さらに小麦2枚でアクティブ化し、ダブルアクティブ中騎士に!!」
とか叫びたいですね、それだけでもう騎士力4です。
海賊退治のボーナス(英雄ポイント1点)とれちゃいます。
 
しかし、英雄ポイントを序盤に稼ぐのは賛否両論あります。
戦略カードのいくつかに、「自分より合計点が多いプレイヤーから」とか「自分と同じか自分より多いプレイヤーから」

という条件がついたものがあり、先に点が伸びると、その妨害を受けやすいからです。

中盤まで4位として妨害をしつつ、自分は妨害を受けないというポジションで、

後半に一気に点を伸ばして勝つという流れがかっこいいですが、

英雄ポイントをとるチャンスは1ゲームの中で何度もないこと、

英雄ポイントの1~3点が終盤の接戦の決め手になりやすいことを考えると、

序盤から騎士力をあげて、こつこつ英雄ポイントを取りにいくかどうか、悩みどころですね。

 

まあ英雄ポイントの獲得とは関係なく、この鍛冶は文句なしで使えます。

 

・灌漑(2枚)☆☆☆(開拓地or都市のあるタイル×麦2)

畑に開拓地か都市があった場合、そのタイル×2枚(開拓地や都市の数×2ではないらしい)

の麦を手に入れることができます。

貿易とセットでつかうと、かなりの効果を発揮しますが、思ったほどたくさんはもらえません。

麦は都市から2枚もらえるので、下の「鉱山」の方が高評価です。

 

・技術者(1枚)☆(レンガ2)

都市1つに城壁をつけることができます。

城壁がつくと、7が出た時の手札バースト(半分捨てる)条件が、2枚増えます。

城壁は2つまで作ることができ、最大11枚まで7を恐れずに手札をもつことができるようになりますが、
他の紙(緑)の戦略カードがどれも使えるカードであること、
そもそも手札が不足しがちだったり、やることが多かったりする序盤~中盤は手札が8枚以上になりにくいこと、
手札が爆発的に増えるようになった終盤には、11枚すらあっという間に超えてしまうこと、
などから、城壁の価値は認められていません。
 
もしかしたら城壁を使いこなすプレイヤーの方もいるかもしれませんが、
城壁はコストがたったレンガ2枚なので、
数ある緑カードの中で、まさか1枚しかない「技術者」を引いて喜ぶ人はいないでしょう。
「うわぁ・・・技術者きた・・・」とか、
「せっかくスパイ使ったのに技術者と陰謀と外交官かぁ・・・」とか、
「あんまり意味はないけど、とりあえずメトロポリスをシンデレラ城にしとく」とか、散々な扱いです。
 
城壁はヘルメット置き場にでもしておきましょう。
 
 
・クレーン(2枚)☆☆☆☆☆(交易品1枚)
開発タイルのオープンにかかるコストを1度だけ1枚減らせるようになります。
1枚目のタイルなら1度だけ無料でオープンすることができます。
ボーナスやメトロポリス建設は、交易品が3、4枚必要です。
貯めてる交易品を貯めてる間に、他プレイヤーから妨害を受けることが多々あるので、
さっさとタイルオープンしたいプレイヤーにとって、これはすごくうれしいカードです。
どの交易品にも使えるという汎用性の高さにつながっていますね。

 

・鉱山(2枚)☆☆☆☆(開拓地or都市のあるタイル×鉄2)
鉱山に開拓地か都市があった場合、そのタイル×2枚(開拓地や都市の数×2ではないらしい)
の鉄を手に入れることができます。
鉱山タイルは3つしかないので、あんまり多くは資源がもらえません。
しかし、前述の通り都市があっても鉄3枚がそろいにくいこと、
「医学」を使えば鉄2、麦1で都市化できるようになることを踏まえると、
鉄2枚のためだけでも使う価値はあります。
 
・発明家(2枚)☆☆☆☆☆
2枚の数字チップを取り換えることができます。(ただし、2,12,6,8は動かせない)
自分の3と相手の5を取り換えたり、
あえて自分の数字を偏らせて、紙(緑)のボーナスで好きな資源を手に入れやすくしたり、
胸も頭も刺激してくれる革命的なカードです。
 
体験談ですが、最初に建てた5・9・10という豊かな都市が、
ゲーム終了時に3・3・11の廃墟寸前の都市になっていたことがあります。
この発明家の存在が、騎士カタンにおける6と8の重要性を一層上げているわけです。
みなさんも、6や8以外はあまり信用しないようにしましょうね。

 

ただ従事する者と新しく生み出す者の違いが、

カタン島における技術者の発明家の扱いの格差につながっているのだろうと、勝手に納得しています。

 

 

・錬金術師(2枚)☆☆☆☆☆

自分がダイスを振る前に、赤と白のダイスの出目を決めることができます。

つまり、自分だけ資源が出て、戦略カードをもらいやすい出目を指定できるんです。
大体、「これがあればあれができるな~」っていうプランが毎ターンありますが、
それを実現させてくれるわけです、夢を現実に変える錬金術ですよ。
等価交換の原則はいかに!?って感じですね。
 
 
 
〇貨幣(青)・・・政治力を象徴。騎士や妨害に関するものが多く、使いどころを選ぶものが多い。9種類18枚。
 
・陰謀(2枚)
自分の街道上にいる他プレイヤーの騎士を移動させることができます。
移動先がない場合、相手騎士を圧殺することができます。
そもそもゲームの中でだれも使う機会がないことすらあり、滅茶苦茶使いにくいカードです。
うまく使って騎士が圧殺された時、「お~」って、ちょっと場が盛り上がりました。

 

・外交官(2枚)☆☆(木1レンガ1?)

自分の街道を1つ動かすか、他プレイヤーの街道を1つ取り除くことができます。

ただし、開拓地や騎士でつながっている街道には使えません。

道や開拓地の勝負に使ったり、使えなくなった道を再利用したりできますが・・・

やっぱり使う機会はそう多くありません。一応妨害カードです。

 

・憲法(1枚)☆☆☆

1ポイントカード、とったらすぐに公開します。

英雄ポイントの時に言ったように、前半から点が上がってしまうと、

妨害を受け、なおかつ自分の妨害カードはほとんど使えなくなってしまいます。

スタンダード版のような非公開のポイントではなく、この1点は自分の意志とは無関係に上がるので、

う~ん最初に欲しくはないし、かといって他の人のものになってほしくはないし・・・

終盤に自分のところに来てほしいですね~。

 
・婚礼(2枚)☆☆☆(自分より点が高い人×資源2枚)
自分より合計ポイントが多いプレイヤー全員から、資源か交易品を2枚ずつもらえます。
もらえるカードは相手プレイヤーが選びますが、順位が位ならかなり使えるカードです。
順位が1位なら・・・くずカードですね。
こういうカードを使われない、あるいは自分が使うために、
序盤は英雄ポイントをとらずに、下位にいる戦略が効果を発揮するんですね。
使えたら自分は得する妨害カードです。
 
・サボタージュ(2枚)☆☆
自分と同じか、自分より合計ポイントが多いプレイヤー全員のカードを半分捨てさせる。
婚礼とは違い、典型的なただの妨害カードです。

 

・司教(2枚)☆☆☆(資源1~3)

盗賊を移動し、移動先の土地に開拓地や都市をもつプレイヤー全てから、手札を1枚引けます。

強化版騎士カードって感じですね。

ただ、小麦1枚使って、アクティブ騎士で盗賊を動かせることと、

都合よく相手3人がそろっているタイルがない場合を考えると・・・悪くはないけど、いまいちです。

 

 

・司令官(2枚)☆☆☆(騎士の数×麦)

自分の騎士全てを活動状態(アクティブ化)することができます。

小麦を少しだけ節約できます。

小麦は本当によく使うので、なかなかありがたいです。

使うときは、「オールアクティブ!!」と叫びましょう。

 

・スパイ(3枚)☆☆☆☆☆

他のプレイヤー1人を選び、その戦略カード全てを見た後、その中から1枚をもらうことができます。

おそらく貨幣(青)で屈指の使えるカードでしょう。

もらえない他のカードを見ることができるのもポイントが高いです。

もちろん妨害カードですが、自分がかなり得をするカードです。

ちなみに相手がスパイをもっていたら、それをもらってもう一度スパイすることができます。

いわゆる「ダブルスパイ」ですね!

 

・投稿兵(2枚)☆☆☆☆☆(騎士レベル×鉄1羊1(麦1))

他のプレイヤー1人を選び、そのプレイヤーが選んだ騎士1体をそのまま自分のものとしておくことができます。

もし自分が小騎士2体をすでに置いていて、相手が小騎士を選んだ場合は、小騎士3体は置けないので、

相手の小騎士が消えるだけになります。

相手がアクティブ状態の騎士を選んだら、アクティブ状態で自分の騎士として使うことができます。

この投稿兵の恐ろしさは、相手の大騎士も手に入れることができる点にあります。

このカード対策として、みんな捨ててもいい小騎士1体をもつのがセオリーです。

また、序盤の海賊船来襲直前にこれを使うと、相手プレイヤーに相当なプレッシャーを与えることが可能です。

スパイと並ぶ、貨幣(青)屈指の妨害カードです。

 

 

 

〇布(黄)・・・経済力を象徴。交換に関するものが多く、同じカードも多い。6種類18枚と種類が最も少ない。

 

・交易港(2枚)☆☆☆☆(交易品1~3)

全員に資源カード1枚を渡す代わりに、交易品を1枚もらえます。

もし相手が交易品をもっていなかったら、そのまま資源を返してもらいます。

狙っている交易品が出たターンに使うと、一気に開発タイルをオープンすることができます。

また、布(黄)のボーナスは交易品の2:1貿易なので、いらない交易品もうまく転用しやすいです。
でも、みんなが交易品をもっているとは限らないので、なかなか交易品3枚にならなかったりします。
 
・交易船団(2枚)☆☆☆
自分のターン中、全ての資源や交易品で2:1貿易ができるようになります。
終盤でこれを使うと、2~3点あっという間に稼ぐこともありますが・・・
自分の出目に恵まれたり、他の戦略カードと組み合わせたりしないと、
これだけでは大きな効果が発揮できない面もあります。
 
・交易品の独占(2枚)☆☆☆☆(交易品1~3)
交易品1つを指定し、それをもっている全員からその交易品1枚をもらうことができます。
もらえるのは1人1枚なので爆発力はないですが、
全員持っていると分かっていれば、タイルオープンやメトロポリス作成のチャンスになります。
 
・交易マスター(2枚)☆☆☆☆(選んだ資源2)
自分より合計ポイントが多いプレイヤー1人を選び、その手札を全て見た後、その中から2枚カードをもらうことができます。
もちろん1位の人は使えません。
 
・資源の独占(4枚)☆☆☆(資源1~6)
資源1つを指定し、それをもっている全員からその資源2枚をもらうことができます。
スタンダード版に比べて弱体化しましたが、その枚数はなんと4枚!
頻繁に使われます。
 
・商人(6枚)☆☆☆
布(黄)の1点カードに相当します。
これを使ったプレイヤーは自分の選んだタイルに商人のコマを置き、
そのタイルの資源を貿易港として使えるようになります。(利用できるのは本人だけ)
例えば畑に商人を置いたら、麦貿易ができるようになります。
 
また、商人カードは6枚あるため、次のプレイヤーが商人カードを使ったら、
1点と商人コマはそのプレイヤーのものになります。
この取り合いが最後の接戦に関わってくるので、
商人をもっていない人全員を、商人をいつでも使えるという前提で点数計算しないといけません。
 
自分の意志で点数をコントロールできる部分と、貿易の利点のメリット
「印刷」や「憲法」のように永続の1点ではない、というか6枚という奪い合い前提のポイントになっているというデメリットを考慮し、
これくらいの評価にしました。☆3.5くらい?
 
 
 
いや~、長かった!戦略カードコンボとか書こうと思ったけど、また次回にします!
 

☆×枚数で計算したら、

紙(緑)78点、貨幣(青)57点、布(黄)63点となりました。
やっぱり緑は強いと思います。ボーナスも強いし、戦略カードも強い!
 
緑タイルを最低3枚までオープンしにいくことを前提に、
それぞれの色に都市を立てた場合の戦略を考えてみると良さそうだ!
 
いやいやいや!そもそも評価がおかしいという人がいたら、また自分の評価で計算してみてください。
それもとても興味深いです。
 
 
 
それではまた!!