夕刻、秋葉原駅。
杖をついた浮浪者ぽい爺さんに、ぽっちゃりリーマンがぶつかったらしい。爺さん倒れて床に伏すも、リーマンは振り返ってその様子を見たにも関わらず何事もなかったかのように立ち去った。爺さん起き上がらないので、気になって声かけて杖を拾って手渡した。
大丈夫ですかと声をかけると、大丈夫だからと返すばかり。それなら…と立ち去ったものの振り返ると爺さんまだ長座状態。助け起こそうか、戻ろうかと振り返っていると、カートを引いた金髪パンク少女が爺さんに声かけてた。よし、大丈夫かな、任せたぜパンク少女。
で結局爺さんが立ち上がるとこは見ていない。大丈夫だったかな、爺さんこっちに気を使ったのかな。手を掴んで助け起こせば良かったか。

親切押し売りすれば良かった。困った人を見かけたら助けてあげなさいって親に習っ…てないな!むしろ助ける義理はないからほっとけって習ったな!

藤吉の祖母は、浮浪者を見かけると家の前に待たせてご飯なり何なり与えるような人だったらしい。母はそんな祖母を、自分の親として誇りに思っている。

…思ってるだけだ、あの人!