陰陽師の家に生まれた主人公が、クラスメートの少女に陰陽道の何たるかを説明するお話。陰陽道の入門書としては、良書。小説としては…。あんまり。「漫画で読む世界史」とか、「まんが昔の偉人達」とか、そういった教育を目的としたために、そのものの面白味がなくなっちゃった…みたいな。主人公の問いかけに対して、彼が欲している答えそのものズバリを答える少女。そのご都合主義っぷりが、教書感をより醸し出しています。あと、西洋占術を軽んじているようにも読める。著者は東洋占術を10年勉強したそうですが、あそこまで露骨に書いてるんだから西洋占術も相応に勉強してるんだよなぁ、と思いたい。


藤吉は、強い言葉を使う人が苦手なので、この著者には合いませんでした…。

藤原 京, 藤城 陽
陰陽師は式神を使わない