富士山の山頂には、湧き水が出る場所が2ヶ所存在しています。

1つは久須志神社の西北方、白山岳の麓の石碑が建てられている場所にある、金明水と呼ばれている湧き水です。

もう1つは御殿場口の登山道(御殿場ルート)を登りきった頂上付近の鳥居や柵が建てられている場所にある、銀明水と呼ばれている湧き水です。

これらの湧き水は、富士山の霊峰(山そのものが神様であり御神体という信仰)から湧き出る御霊水として、古来より富士信仰の対象とされていたと言われています。

しかし、富士山頂の湧き水は、雪解け水や凍土の水が岩間から染み出すために湧き出るものですので、夏には枯れた状態になる事が多く、現在は水を汲む事ができなくなっています。

そのため、金明水は久須志神社で、銀明水は奥宮で、それぞれ500円で販売されており、登山者であれば誰もが購入できるようになっています。

ただし、いずれも天然の湧き水ですので、煮沸してから飲用するようにしましょう。