書店で本を物色していて
いつもいつも気になっていた本が
ありました。
それはこちら
酒井順子
「消費される階級」
日本において
華族だ士族だという階級が消滅し
近代が始まったのだけど、
私たちの生活の中には
上下差をつけたいという人間の欲望から
数々の階級が潜んでいると
著者は言っていて
それらのひとつひとつに着目し
考えているのが本書。
まだまだ子育てをしている私なので、
目次でいうと
“ドラえもんが表す子供社会格差”
“親ガチャと子ガチャ”
あたりが興味深かったかな。
だけど今後のことを考える上で
切実だなぁと思ったのは、
超高齢化時代のおばあさん格差の章。
まずは病気に対してどこまでお金をかけ
治療するか、というレベルや
葬儀にかけるお値段格差のことなどが
挙げられていました。
「地獄の沙汰も……」というやつです。
ただし、”幸福度”というものは
高齢になってお金があるなしというのは
関係ないということも。
やはり年をとると
”健康”が何より大切であり
「お金持ち」と「健康」の価値は
ほとんど一緒か
むしろ健康が上になるみたいですね。
そこにきて私が
あーなるほどねと思ったのは
私たちがそれこそ80歳超えの
高齢者になった時の
SNSについて。
今の高齢者とは違い
SNS慣れした人たちがほとんどである為
私はこんなに健康
こんなにお金持ってます
こんなに家族から大切にされている
まだまだ仕事してます!
といった
アピールともとれるような内容が
今と同じようになされる時代だということ。
キラキラした投稿については
もちろん今だって羨ましかったり
いいなぁと思ったりもしますが
妬ましくなるとか
そこまでにはならないのは
自分がまだ若く健康だからかも
しれないなーなんて思ったり。
あと、他人と比べないということも
わきまえていますしね。
だけど高齢になってくると
身体も脳も弱りますし
家族の状況によっては
心細くもなるだろうし
うまく自分を
コントロールしたりすることが
思うようにいかなくなると
思われるので
その辺りが充実していないと
生々しい高齢者ライフが
一方的に披露されているSNSは
苦痛でしかなくなるのかもしれない。
逆に年の功というか卓越しちゃって
なんとも思わない人も
いるかもしれないし、
むしろそんなキラキラ投稿に
元気がもらえるっていうパターンも
あるかと思いますけど。
いづれにせよ
自分はどっちに転ぶかなぁ
というところなのかな
あと、著書の中で紹介されていたのですが
広島在住102歳(当時)の
哲代おばあちゃんについて。
彼女について書かれた本を
ちょっと読んでみたいというか
実家の母にプレゼントしようかな?
なんて思いました