「俺、無人島持ってるよ」
ある日、
とあるバーのマスターが常連たちに
そう告げるんです。
その言葉に盛り上がる8人の常連たち。
かくして彼らはマスターとともに
無人島へ。
ところが一夜明けてびっくり。
マスターとヨットは消え、
代わりにこんな
ビデオメッセージが残っていたんです。
「これからバトルロワイヤルをやってもらいます」
最後、生き残りに与えられる賞金は
なんと10億円!
こうして、
常連客同士の殺し合いバトルが
スタートするというお話。
昔、話題になった高見広春さんの
「バトル・ロワイアル」に
かなり近いです。
ビートたけしさん主演で
映画にもなりましたよね
これは中学生同士の殺し合いで
かなりの極限状態さが伝わって
次殺されるのは誰なのか?ということが
怖くて怖くて
ページをめくるたびに
ドキドキしたものでしたが、
秋吉さんの小説は
バトル的な小説への慣れもあったのか
私はわりとラクに読めました。
また、展開が読めないわけでもなくて
逆に言えばわかりやすかった。
変な意味ではなく
普通に面白かったです
だけど秋吉さんの魅力って
そういう“普通に”小説を
楽しめるところなんだと思う。
テーマが重くても
こちらが具合が悪くなるほど
エグくないし、
途中で本を投げ出したくなるほど
辛い表現もなければ
イヤミスも比較的ナチュラル。
だけど
決してつまらなくは無い
そして何よりいいのが、
読み始めの1〜3ページ目が
どの小説においてもダルくなく、
あっという間に入り込めるので
そこが彼女の著書に
ハマってしまう要因かな
なんて思います
あとね、
ちょいと話はそれますが
今回の無人島バトルロワイヤルを読んで
木村多江さん主演の
映画「東京島」を思い出しました。
ご覧になった方、いらっしゃるかな
同じく無人島での
生き残り作戦のような話。
原作は桐野夏生さんの「東京島」で
読んだことはありませんが、
映画はめちゃくちゃ面白かったです
木村多江さんの妖艶かつ
コミカルな演技 満載
私的に、かなりお薦めです。
さあ、話は戻りまして
秋吉理香子さん。
彼女の著書をこの2ヶ月くらいで
随分読んで来ましたが
実はあともう2作ほど
絶対読みたい本があるんですよねー。
まだまだ図書館の順番が
まわってこないのですが、
気長に待ちたいと思います。