「ファン・ゴッホは、
ほんとうにピストル自殺をしたのか?」
「――殺されたんじゃないのか?
……あのリボルバーで、撃ち抜かれて。」
物語は、
ゴッホの拳銃自殺に
関わりがあるかもしれないという
錆びついたリボルバーが、
パリの小さなオークション会社に
持ち込まれたところからスタートします。
正直にお話すると
途中、中弛みしてしまったため
何日か放ったらかし、
同じくマハさんの他の小説に
目移りしていたのですが、
でも再び戻ったあとの中盤あたりから
一気読みでした
史実に基づくストーリーではありますが、
実際に南仏で共同生活を送っていた
ゴーギャンを
ゴッホの死において登場させるところが
マハさんの推理を
ふんだんに取り込んでいらっしゃる
フィクションであり、
また、ゴッホとゴーギャンの関係性が
細かく描かれていたのがとても興味深かったです。
マハさんの小説って、
アートの知識を頂けるのがとても魅力
今回はゴッホというより
特にゴーギャンについて、
非常に勉強になりました。
私、ゴーギャンについて詳しいことは
今までよく知りませんでしたが、
しかし今回わかったことは、
“この人の絵画は受け入れられない”
ということ。。。
あんなに鮮やかで
南太平洋の楽園を描いた
私の中では明朗なイメージでしか
なかったゴーギャンなのに
それは何故か?
彼のタヒチの現地妻は14歳…
当時はそんなことも許される時代
だったのかもしれませんが、
でもやっぱり気味が悪くて、
タヒチの女性を描いた作品は
見たくない…というのが正直ありまして…
特に「かぐわしき大地」という作品。
まさにその現地妻を描いた作品。
しかも素っ裸
単なるロリコンのオッサン的な
イメージが先行してしまい、
吐き気がしてくる・・・
お好きな方にはごめんなさい
アートを理解するには
私はまだまだ未熟なのかもしれませんが、
こればかりはどうしようもなく
なんだかマハさんの小説とは
少しかけ離れてしまいましたが
悪しからず
小説に登場した、
こちらの作品なら見られるかも~
↓↓↓
ゴーギャン作 「ひまわりを描くファン・ゴッホ」
あと、話は変わりますが
同じく原田マハさんの3冊。
どれも短編集なので気軽に読めるのがいい。
コロナに怯えながらの息子の受験や、
事件や自然災害、
(今日も地震がありましたよね・・)
こんな、日々色んなことが起こる中で
ただただ、
ストーリーに登場する作品を検索し堪能する、
を繰り返す…。
つまり、アートから癒しをいただいたり
ほんのひとときの現実逃避をするために
読んでいます
「モダン」が一番好きかな
舞台はニューヨーク近代美術館。
マハさんもこちらにお勤めされていた時代が
あったんですよね。
ゴッホの「星月夜」や、ピカソ、マティス…
いつかMoMAに行ってみたいです
コロナの世の中になってからというもの、
なしえない海外旅行の夢まで
マハさんにいただいちゃってまーす。