藤井孝昌です。

 

政府は6月から海中を自動航行できる「自律型無人探査機(AUV)」の本格活用に向けた実証実験に乗り出すことを発表しました。

 

海洋資源開発や安全保障分野での活用が期待できる一方で、製造コストの高さや利用実績の乏しさから民間企業の参入が進んでいません。そこで、実証実験を行い有効性や課題を検証することで市場拡大の足掛かりにしたいとしています。

 

AUVは水中ドローンとも呼ばれており、危険が伴う海域や水圧が大きい深海での活用が見込まれています。政府は「洋上風力発電の設備点検」「海中の監視・警戒」「海洋の環境調査」などでの活用を想定していて2030年までに実用化する方針を掲げています。

 

洋上風力発電では、敵地選定の他、将来的な導入拡大を見据えた「液体式」の設備点検を念頭に置いた実証実験を想定しています。また、海底にある石油パイプラインを送電ケーブルに見立て、損傷や付着物の有無の確認なども行う予定としています。