藤井孝昌です。

 

真言宗寺院の明王院は、国宝の五重塔にまつられている本尊「木造弥勒菩薩坐像」の頭の中から発見された和紙の束に、釈迦如来など三つの仏を描いた「印仏」が全面に押されていることを発表しました。

 

五重塔は南北時代1348年に建立され、坐像も同時期に造られました。和紙の束は完成時に中に納めた「納入品」とみられています。

 

また、調査にあたった浜田宣・徳島文理大教授によると、多くの印仏は特定の一つの仏の印を彫り、押したものが一般的で、三つの仏を並べて一つの印仏にしているのは珍しいとのことです。

浜田教授は三つの仏は「過去・現在・未来」を象徴する「三世仏」ではないかと考えています。今後も調査を進める方針です。