人相学ではその人の性格や金運などが現れやすいと言われる鼻。
東洋医学では、胃腸の調子や背中の反応を診たりします。



鼻の構造

鼻の構造は、外鼻、鼻腔、副鼻腔からなります。

外鼻とは、三角錐状に顔の中央部分に突出した部分で、額に近い方から鼻根、鼻背、鼻尖、鼻翼部と名付けられています。



鼻腔とは、外鼻孔から咽頭までの空間のことを表します。軟骨の鼻中隔(びちゅうかく)によって左右に分けられており、さらに鼻腔内のひだ(上鼻甲介、中鼻甲介、下鼻甲介)によって上鼻道、中鼻道、下鼻道に分けられる。鼻甲介(びこうかい)と鼻中隔の間の空間は、総鼻道と呼ばれます。




そして、鼻の周囲の顔面の骨には副鼻腔と呼ばれる空洞があります。
副鼻腔は、前頭洞、篩骨洞、蝶形骨洞、上顎洞からなり、内面は鼻粘膜で覆われています。



(画像:こだま耳鼻科クリニック様より)

鼻の機能

鼻の主な機能は、鼻から吸い込んだ息の加温・加湿・フィルター作用、②嗅覚器官があります。

①鼻から吸い込んだ息の加温・加湿・フィルター作用
 

鼻腔の内側は、血管が密集した粘膜に覆われています。表面積が広く、血管がたくさんあるため、外から入ってくる空気を素早く温め、加湿することができます。


(画像:中外製薬様より)
 

また、鼻腔内側の粘膜細胞は粘液を分泌し、粘膜の表面には細い毛のような小突起(線毛)があります。粘液が鼻の中に入ってきたほこりの粒子をとらえ、線毛がそれを鼻孔の前方または喉に向かって運び、気道から取り除きます。この働きは、肺に入る空気をあらかじめきれいにするのに役立ちます。


②嗅覚器官

においを感じるのは、鼻腔内の天井部分にある嗅上皮と呼ばれる部分です。においとは、物質の表面から気化した化学物質の分子による刺激です。においの分子は空気で希釈され、空気と共に鼻腔に吸い込まれます。そして嗅上皮のある鼻腔の天井部分を通過するときに、嗅上皮にある嗅細胞を刺激します。
そして、嗅細胞からのびる細い神経を介して脳の前方底部にある嗅神経に伝わり、嗅神経からさらに脳の嗅覚中枢に情報が伝達され、においを感じることができます。


(画像:恩賜財団済生会様より)

因みに、嗅細胞がにおいの受容細胞ですが、ヒトでは約500万個程ですが、嗅覚が非常に優れているといわれるイヌでは、その数は1億個以上にもなるといわれています。

他にも鼻の機能には、声の響きを作ったり(鼻腔共鳴)、副鼻腔が顔面の骨と頭蓋骨の重量を減らしつつ骨の強度と形を維持させ、顔面への衝撃を吸収しています。

鼻呼吸は長生きの呼吸とも言われています。

鼻の機能の低下が原因で、体調不良に陥る人は最近は特に多くなっています。
ストレスやら疲労やらウィルスやらで免疫が落ちているのでしょうか。。



次回は、鍼灸院でよく対処する鼻の症状について書きたいと思います。