前回、耳の構造について書きました。
 


鍼灸院に耳の症状でご相談に来られる方は多いです。



耳鳴り、突発性難聴、耳管開放症、メニエール病などが多いです(弊院調べ)
症状としては、耳が痛む、音が聞こえにくい、雑音を感じる不快感や、めまい、不眠、不安感、動悸、うつ症状など個人差や病態によりますが、複数の症状を抱えているケースが大半です。

音が聞こえるシステムは、

外から音が入ってくる

中耳の耳小骨で音が増幅される

内耳のリンパ液を揺らし、有毛細胞で電気信号に変換される

電気信号は神経を通り脳に伝わる

音として認識される

という経路を辿ります。

耳の不快な症状は、この経路のどこかに不調が起きて発生します。



病院では、ステロイドやビタミン剤などの薬物療法が主流で行われます。



原因は?

耳の不具合を起こす原因は多岐にわたりますが、疲労ストレス自律神経失調のどれかに原因のあるケースが多いです。
また、中耳では耳と咽喉部がつながっているので、ここで炎症が起きると免疫の問題も関係することがあります。




鍼治療でできること

不調の原因がストレスや疲労・自律神経であるなら、恐らく肝臓や小腸、腎臓など内臓の働きがお疲れ気味です。
鍼をすることで、これらの内臓の調子やそれに伴う体の巡り(気・血・水)を整えます。



このように耳だけにフォーカスするのではなく、全身の問題として捉えて診ることが重要です。

耳の不調は自律神経のバランスと大きく関わりますので、放置せず早期の対処が望ましい症状の一つです。
症状の辛さがなかなか周りに理解されず辛い思いをされている方もいます。
良くなる道は必ずありますので、症状を放置したり、一人で悩まずにぜひご相談ください。