みなさま、こんにちわ。

今日も外は激熱です滝汗
 
現場で働いている社員の
 
皆さんや職人さんは、夕方に帰社すると
 
一段と濃い顔色になっていますえーん
 
暑さ厳しい今日この頃、身体には
 
十分気を付けて働いて頂きたい
 
ものです・・
【トエニさんのカレーでパワーチャージ、暑さに負けない!】
 
さて本日は「許容応力度計算」について少し
 
説明をさせて頂きます。

 

「耐震等級」という言葉は聞いたことが
 
皆様あると思います。
 
ちょっとその前に日本の耐震基準がどのような
 
変遷をたどってきたか、説明させて頂きます。
 

明治時代から昭和初期

明治24年(1891年)

濃尾地震を契機に、建築物の耐震性の

重要性が認識されるようになりました。

大正12年(1923年)

 関東大震災が発生し、多くの建物が倒壊。

 

これを受けて、建築基準の見直しが始まりました。

昭和初期から昭和後期

昭和25年(1950年):

建築基準法が制定され、初めて耐震基準が

 

法的に規定されました。この基準は、建物の

 

基本的な耐震性能を確保することを目的として

 

いました。

 

昭和34年(1959年)

伊勢湾台風の被害を受けて、建築基準法が

 

改正され、建物の風圧力に対する設計も

 

強化されました。

昭和50年代

【ここらあたりから、私たちが住む建物に
関連性が出てきます】

 

昭和53年(1978年)

宮城県沖地震を受けて、耐震基準が大幅に

 

強化されました。特に高層建築物の設計

 

において、より厳しい基準が導入されました。

 

そして昭和56年(1981年)に新たな耐震基準

 

が定められます。

この耐震基準には次のような特徴がありました。

二段階の耐震性能評価

 

中規模地震(一次設計)

建物が日常的な使用に耐え、修復が不要な程度の

 

損傷に抑えることを目指しました。中規模地震とは、

 

建物の使用期間中に数回発生する可能性がある

 

地震(震度5程度)を指します。

 

大規模地震(二次設計)

建物が倒壊や大きな損傷を避け、生命の安全を

 

確保することを目指しました。

 

大規模地震とは、建物の使用期間中に

 

一度起こるかもしれない大地震

 

(震度6から7程度)を指します。

 

その他

「保有水平耐力の概念」

 

「変形性能の評価」

 

「設計用地震力の見直し」

などの概念が導入されました。

 

平成時代

平成7年(1995年)

阪神・淡路大震災が発生し、多くの建物が倒壊。

 

これを契機に再度、耐震基準が大幅に見直されました。

 

具体的には、「新耐震設計法」として知られる基準が

 

導入され、建物の変形能力やエネルギー吸収性能を

 

考慮した設計が求められるようになりました。

 

平成12年(2000年)

建築基準法が改正され、耐震性能の評価方法

 

が見直されました。特に、耐震診断や補強に

 

関する規定が強化されました。

平成23年(2011年):

東日本大震災が発生。これにより、

津波に対する対策や、原子力発電所の

耐震性などが新たに議論されるようになりました。

建築基準法自体の大幅な改正はなかったものの、

災害対策基本法など他の法令が見直され、

防災対策が強化されました。

令和時代

現在もなお、耐震基準は見直しや改正が

続いています。特に、最新の地震研究の

成果を反映させるために、技術的なガイドライン

の基準が更新されています。

また、既存建築物の耐震補強の重要性も

増しており、リノベーションや補強工事が

推進されています。

 
 

このように、日本の耐震基準は地震災害の

 

経験を通じて段階的に強化され、現在では

 

世界でも非常に高い水準の基準を持っています。

 
 
前置きが長くなりましたが、
 
色々な地震の歴史を経て、耐震に
 
対する基準が見直されてきました。
 
そうしたなかで生まれた
 
「耐震等級」という言葉。皆様も一度は
 
耳にしたことがあると思います。
 
一方で「許容応力度計算」という
 
言葉はご存じでしょうか。
 
「耐震等級3」でも「許容応力度計算」
 
しているか、していないか、の違いが
 
あります。その違いをご説明いたしますビックリマーク

耐震等級3

耐震等級3は、住宅性能表示制度に基づく

 

耐震性能の等級の一つで、日本の建築基準法

 

に規定されています。耐震等級は1から3まであり、

 

数字が大きいほど耐震性能が高いことを意味します。

 

具体的には、通常の地震の1.5倍の地震力に対しても

 

倒壊しない性能が要求されます。

許容応力度計算した耐震等級3

許容応力度計算は、建築物の耐震性能を

 

評価する方法の一つで、建築物にかかる

 

応力(力や変形)が構造材の許容範囲内に

 

収まるかどうかを計算します。

 

許容応力度計算に基づく耐震等級3は、

 

より詳細かつ正確な構造解析を行い

 

その結果として耐震性能が評価されます。

「違い」

評価方法の詳細さ

 

許容応力度計算した耐震等級3

より詳細な計算を行い、具体的な

 

構造解析や材料の応力に基づいて

 

耐震性能を評価します。これにより、

 

建物全体の挙動や各部材の性能が

 

より正確に反映されます。

 

一般的な耐震等級3

建築基準法や住宅性能表示制度に基づいた

 

基準であり、主に簡便な計算や経験則に基づいて

 

耐震性能を評価します。

 

建物は審査機関で審査され証明書が

 

発行されますグッ

 

許容応力度計算した耐震等級3

より詳細な計算を行い、具体的な構造解析

 

や材料の応力に基づいて耐震性能を評価します。

 

これにより、建物全体の挙動や各部材の性能が

 

より正確に反映されます。

 

適用の場面

 

耐震等級3

一般住宅や中小規模の建築物に

 

適用されることが多いです。

 

許容応力度計算した耐震等級3

 高層建築や大規模な建築物、

 

特殊な設計条件が求められる建物

 

に対して適用されることが多いです。

 

このように、両者の違いは評価方法の

 

詳細さや精度、適用の場面にあります。

 

許容応力度計算を用いることで、

 

より正確な耐震性能の評価が可能となり、

 

特に高い安全性が求められる建物においては

 

重要な手法となります。

 

設計事務所でも「構造計算」を専門にしている

 

所もあるくらいで、それだけ知見、技術が

 

必要になります。

 

住宅において許容応力度計算をした

 

耐震等級3というのは多くありません。

 

理由は構造計算費用や手間や一般の

 

住宅でそこまでせんでも大丈夫、という

 

のもあると思います。

 

「耐震等級3」と聞いた時に、

 

「許容応力度計算」はしてありますか?と

 

尋ねてみてくださいビックリマーク

 

御詳しいですね、と言われると

 

思いますよニコニコ

 

本日は以上です。

 

長文最後までお付き合い

 

ありがとうございましたニコ​​​​​​​