皆さま、こんにちは。
本日は〝坪庭″についてのお話しです
坪庭とは、周囲を塀や垣根で囲われた2~3坪程度の小規模な庭のことです。
もともと寺社や仏閣、武家の屋敷にある日本庭園で培われた美意識を、
一般庶民の民家に取り入れたのが始まりと言われています。
その発祥は、間口が狭く、奥行きの長い構造だった京都の町家であるとされ、
採光と通風の悪さを解消するために、住居の間に草木や竹、灯篭、飛び石、
鹿威しなどを配して小さな日本庭園をつくるようになりました。
通常の坪庭とは、町家の中庭や玄関脇などのスペースに配置されます。
和風にこだわらず、洋風の坪庭や照明を使ったモダンなデザインなど、
バリエーション豊かな坪庭もあります。
せっかく家を建てるのなら、お庭のある家で生活してみたいと
考える方は多いと思います。
しかし、敷地が狭かったり、細長い敷地だったりすると、
なかなか庭を作るスペースを確保しにくいという事情があります。
そこで、お庭のスペースが確保しにくくても、日本らしい風情たっぷりの
空間が楽しめる〝坪庭″が注目されているのです。
細長い敷地というのは、東西に長いよりも、南北に長いほうがはるかに多いです。
東西に長いと、どの居室にも南に面して窓が設けられますが、南北に長いと
各フロアで1つの居室しか南面に接しません。
他の居室は北側に追いやられるか、南側と北側の居室に挟まれた場所に置かれ
てしまいます。
北側の居室は、考え方やつくり方によっては、静かで落ち着いた部屋にできますが、
挟まれる部屋になると、風通しも含め、快適な部屋をつくるのは難しくなります。
そこで、挟まれる居室の部分をお庭にすることで、北側だけに接していた
居室は南面とも接することができるようになるので、採光も風通しも
良くなります。
細長く宅地された敷地の場合、敷地面積が広く取れることが少ないため、
坪庭も小さくなってしまいます。
しかし、その小ささがまた、良いほうに作用するのです
囲われた小さなお庭は、室内の居室と一体化して1つの空間になります。
また、向かい合った居室は、お互いの部屋の気配を直接的に伝えあうので、
程よい距離間を保ちながらも家族同士のコミュニケーションがとりやすいです。
お子さんやペットとの遊び場や、プール、バーベキューなど家のなかで
手軽に遊べる場所としてもとても良いです
お庭がほしいのに、細長い敷地や敷地面積が小さいために、
お庭を諦めていた方は、ぜひ〝坪庭″を取り入れてみてはいかがでしょうか
広いお庭もいいですが、敷地の余白を有効に使い〝坪庭″を設けることで、
家の中に居ながら自然を感じることができるので、暮らしがとても豊かに
なると思います。
それでは最後に、本日の植物です。
キク科 エリゲロン です。
エリゲロンは、耐寒性宿根草です。
雑草に分類されるハルジオンやヒメジョオンの仲間です。
小菊のような小さな花が初夏から秋まで長くたくさん開花します。
草丈は、30~50㎝程で、花色は白とピンクがあります。
性質はとても丈夫で、広がるように生長していくのでグランドカバーや
花壇の縁取りのような役割にも最適です。
性質が強く、環境に合うとこぼれ種でも増えていくので、
コンクリートの割れ目から発芽することもあります。
本日は弊社のお庭に咲いているエリゲロンをご紹介しました。
可愛らしい小さな花と、とても丈夫なのが魅力です
白色の花が日陰で気持ちよさそうに風に揺れていました
本日は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます