早いもので、8月も残すところあと一日ですね。

 

窓外より聞こえくる虫の音に、秋の気配を感じます。

 

9月1日は、語呂合わせで「杭(くい)の日」。

 

基礎工事現場での殉職者の慰霊及び基礎工事の安全作業を推進する日として、東日本基礎工業協同組合が1993年に制定しました。

 

 

軟弱な地盤が多く、さらに地震の多い日本。

 

地盤が弱い場所に家を建てると、月日が経つにつれて地盤沈下が起こって建物が傾いたり、
地震が起きたときに土地が液状化して建物が倒壊する恐れがあります。

 

そのため、新築工事に着手する際には地盤調査を行い、地盤改良工事の必要性を判断します。

 

地盤が硬いと判定されれば地盤改良をする必要はないのですが、反対に軟弱な地盤の場合は地盤の強度を高めるために地盤改良工事を行わなければなりません。

 

ひとくちに地盤改良工事と言っても、その工法にはいくつかの種類があり、地盤調査によって得られた地盤のデータや、周辺状況、建物の規模や重量により工事の方法は違ってきます。

 

地盤の軟弱な部分が地表から2メートルまでの浅い場合は、セメントを使用して地表周辺を固める「表面改良工法」が用いられます。

 

また、軟弱な地盤の深さが2メートル以上ある場合や狭小地などで大型の重機の搬入が難しい場合には、セメント系の固形材を注入して固めた円柱状の杭によって建物を支える「柱状改良工法」や金属製の鋼管の杭で地中から建物を支える「鋼管杭工法」といった杭打ち工事が採用されることが多くなります。

 

数年前に、マンションの杭打ちデータ偽装事件が問題になったこともあり、杭打ちという言葉もかなり知られるようになったのではないでしょうか。

 

杭打ち工事とは基礎工事のひとつ。

 

深く固い地盤まで杭を伸ばすことで、地震や地盤の弱さに負けずに構造物を支えることができるようになります。

 

地震に強い建物には優れた耐震性能が必要ですが、実は建物自体だけでなく、建物が建っている地盤が地震による建物の破損や倒壊に大きく影響してきます。

 

どんなに建物の耐震性能が高くても、地盤が弱ければ安心して住むことはできません。

 

杭は土の中で施工され、建物が完成した後も杭自体が人々の目に見えることはありませんが、縁の下の力持ちとして建物を支えるうえで最も重要な部分なのです。

 

 

出雲は全体的に地盤の弱い地域なので、杭打ち工事が必要となる場所が多いようです。

 

地盤の状態にもよりますが、地盤改良工事を行うには多額の費用が生じます。

 

家と家族の命を守るため、土地を購入する前には、家の土台となる地盤についても慎重に考える必要があるようです。

 

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