コンサート本編の感想を。

1幕はドラマシティで上演された宝塚歌劇の演目から、2幕はドラマシティの設立に尽力された故小林公平先生に縁のある曲を歌い継ぐ構成でした。

ドラマシティで宝塚が上演したのは91公演。
プログラムでまとまっててありがたい(ちなみに今回のプログラムは1000円でリーズナブル)
ドラマシティが出来た当初は年に2本くらいの上演だったのが10年目くらいから3本、近年は4~5本上演している。
DCが宝塚頼りなのか、宝塚が公演し過ぎなのか…

開演されると緞帳にたくさんのポスター画像が映し出されて、その流れでこけら落とし公演である「TAKARAZUKA“夢”」の映像に。
ベニーグッドマンの場面になったときに、オリジナルメンバーの風花舞が映像の前で一人当時の振りを踊る。
海外公演でリンダ・ヘーバーマンのオーディションで学年関係なしに踊るポジションが割り当てられてて、当時研3だった彼女が良い位置で踊っていたことを思い出す。
 

映像が終わると幕が上がり、宝塚公演として初めて上演されたJump For Joy の主題歌が。
OG公演で初めて最上級生になった69期生の麻路さきが真ん中で、稔幸、和央ようか、大鳥れい、北翔海莉、愛月ひかるが前列で歌い、後列では羽純るい、夢妃杏瑠、星吹彩翔、彩月つくしがコーラスで盛り上げる。
曲の終盤には風花舞も合流。

 

そして本編へという流れ。
基本的には主演級スター級の生徒が歌って、コーラスが華を添える形式。
セットリストは今回のメンバーが主演を務めた公演の主題歌などを中心だったかな。

面白いな~と思ったのは安蘭けい主演『龍星』の「星を継ぐもの」を麻路さき・稔幸・北翔海莉・愛月ひかるが4人で歌ったこと。

時代を超えても星組は星組!という感じ?

あのお話は中々ドロドロしていたのに主題歌は意外とキラキラで爽やかだし、コンサートで歌っても違和感ない曲でした。

娘役トップの風花舞・大鳥れいは自分とはかすりもしない下級生の歌を歌っていたけど、楽しそうでした。

特にみどりはノリノリでヒロインじゃない役の歌を熱唱してました。

轟悠主演「For the people」の主題歌を同期ののるくんが歌い、11人全員でコーラスするのも良かった。

1幕ラストは「Acction!」の主題歌!私が一番最初に観劇したドラマシティ公演だからとても懐かしくて嬉しかった。

 

2幕は小林公平先生が作詞した曲やお好きだった曲をメインに、出演者が挑戦するような楽曲で構成。

ドラマシティ公演の曲で構成するんじゃないの?と拍子抜けしたけど、OGの年代的に2010年代以降だと違和感もあっただろうし、劇場の生みの親を讃えるというのもありかと気持ちを切り替えて鑑賞。

和央ようかと愛月ひかるの「You are my own」は学年差を超えたエリックとキャリエールで良かったし、北翔海莉と星吹彩翔の「She」の手話付き歌唱も美しくて印象に残りました。

 

今回の出演メンバー、最上級生の麻路さきが69期で再下級生の彩月つくしが97期で、つくしちゃんはドラマシティが出来た年はまだ生まれていないという💦

それくらい幅広い年代のOGだけど11人という少人数だったのが良かったのか温かい感じのカンパニーでした。

OGになると現役時代より上級生下級生の垣根が低くなってるのかもしれない。宝塚の入団順・成績順という序列は序列としてあるけど、一人の人間として接している感じがある。

退団してから20年近く経っている人たちは、私と同世代がちょっとお姉さんなので、元気な姿を拝見するだけでホッとします。

確かに若い頃はもっとスリムで動けて足も上がって…と差があるのは否めないけど、それでもポーズやちょっとした佇まいが美しくて、若い頃の研鑽と今も努力を続けていることが伝わってくる。

 

私が行った回はアフタートーク付きでそれも楽しかった。

懐かしくも自分が若い時に拝見していたスターの元気な姿を見て自分も頑張ろうと改めて思えるコンサートでした。