花筏：ちょこんと実 作家・外村繁の生家－－東近江 ／滋賀

注目！

　東近江市五個荘金堂町に生まれ、「花筏（はないかだ）」など筏三部作で知られる純文学作家、外村繁（１９０２～６１）の生家で、本の題名となった花筏が若葉の真ん中にちょこんと実をつけ、観光客の目を楽しませている。





　ミズキ科の落葉低木。５月に葉の真ん中に１、２ミリの青い花が咲き、花が筏に乗っているかのような形からこの名がついた。梅雨に入ると青い実をつけ、夏に熟して黒くなって落ちる。生家は今は同市の観光施設・近江商人屋敷外村繁邸になっている。

　玄関先には雌雄の鉢植えが、庭には路地植えの木が数本ある。花も実も小さく、葉の色と同じで見分けがつけにくい。訪れた観光客らは、管理人から知らされて初めて気付き、「これが花筏か」と驚いていた。【斎藤和夫】



６月７日朝刊



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