残雪ところにより藪 〜上越国境稜線縦走記その2〜 | ふじふじのトレイルの道もロードから♪

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ランニング大好き!
平坦な道に物足りなくなり、トレイルランニングを始めたら、すっかりハマッてしまいました。
アップダウンを求めて週末は山へ繰り出します。

上越国境稜線縦走2日目は、「残雪ところにより激しい藪」が待ち受けていました。

2015年5月2日(土) 天気 快晴

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巻機山へ向けて可能な限り距離を伸ばす予定で、朝4:30に笠ヶ岳避難小屋を後にしました。
上越国境の山々はモルゲンロート(朝焼け)に染まっていました。
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最初のピークは朝日岳(1945m)。
ここまでは夏の北アルプスのような稜線歩きで1時間半で快調に到着。
コース中2番目の標高なので、見事な眺望が広がります。
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この調子だと今日中に巻機山まで行けるかも、と膨らんだ希望は、次の檜倉山(1744m)に向かうジャンクションピークを下る途中で、あえなく散りました。
標高が下がった分、融雪が進んでおり、随所で濃い藪が登山路を覆い尽くしていたのです。
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長い冬の間、重たい雪に耐え抜いた藪の木々の繁茂力と僕の胸まである枝ぶりの強さはハンパなく、通り抜けようと突っ込む身体が引き戻されます。
満員電車の中で身動きとれなくなる感覚に近いものがありました。
枝に絡みとられたのか、藪を抜けた時には、ザックに付けていた水のボトルが一本無くなっていました。
真の「藪こぎ」を、初めて味わいました。

藪を抜けて辿り着いた檜倉山の山頂では、雪に覆われてる間は見れない池塘(湿地)が顔を出していました。
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次の柄沢山(1900m)へは手前の檜倉乗越で一旦標高を下げてから、350mほどの登りです。
山容は大きく、見事な山でした。
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太陽は既に真上を過ぎ、容赦ない日差しが注ぎます。
残雪を掬ってボトルに入れて溶かして飲むことで、乏しくなった水を補いました。

柄沢山を越えると、いよいよ巻機山が大きく見え始めます。
が、、その前に標高1800m前後のピークが3つ待っています。
しかも、ピークの周辺はことごとく藪。
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いい加減、藪がイヤになったので、まだ雪の残る東斜面を横にトラバースしようとしたら、ザラメ状の残雪は一歩足を置く度に崩れ、ズリ落ちそうになります。
踏ん張りきれないと、谷底まで一気に滑落です。
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藪か、急斜面のトラバースか、究極の二択でしたが、安全には変えられないので、藪を進むことにしました。

巻機山の手前の最後のピーク、米子沢ノ頭(コメコサワのカシラ)まで来たところで、日はだいぶ傾いていました。
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今日はここでビバークすることに決め、疲れた身体に鞭打って、携行していたスコップでピーク近くの残雪を掘り、ツェルトを張る平らなスペースを作りました。
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すでに夕暮れの柔らかい光で、上越国境の山々は優しい色合いに変わっていました。

夜になり強い風が出てきましたが、割り箸に麻紐を付けて雪に埋めた手製の「割り箸ペグ」が、見事なテンションを発揮してくれたので、ツェルトは風に飛ばされることなく、眠りにつくことができました。

ちなみに、家族にもらったカップ麺は2個目も、賞味期限が切れておりました。

その3 につづく
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