「ベールに包まれた2年7カ月」春過ぎにも【市橋被告初公判】 | Dr.Kのブログ

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直感でサプライズ!!!

【衝撃事件の核心】

千葉県市川市で平成19年3月、
英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=
が殺害された事件。


一昨年秋に逮捕後、殺人と強姦致死の罪で起訴された
市橋達也被告(32)の初公判が

ようやく春過ぎにも開かれる見込みだ。


殺意があったことをかたくなに否定している市橋被告。


これまでベールに包まれているリンゼイさん殺害の経緯や
約2年7カ月にわたる逃亡生活などを、

裁判員裁判の法廷でどこまで語るのか注目が集まる。



「素人の考えることじゃない」…とっさにペットボトル手渡す

 
「あいつはしたたかだよ。頭が回る」

 

捜査関係者は市橋被告の逃走の経緯を振り返り、
そのように評した。

 
19年3月26日午後3時半。

リンゼイさんが出勤しないことを不審に思った勤務先などから
千葉県警船橋署に捜索願が出された。


これが長い捜査の始まりだった。

 

同署はリンゼイさん宅に残されていた電話番号を手がかりに
市橋被告が住むマンションを突き止め、

同日夜に署員らが市橋被告宅に向かった。


そして玄関のドア越しに警察官であることを告げた後、
扉が開いた瞬間のことだった。


「はいっ」

 
市橋被告は手に持っていた飲料水のペットボトルを
おもむろに署員の方に差し出したのだ。


署員は思わず受け取り、あぜんとした。


すると、そのすきを突いて市橋被告は室内の方向に
全速力で逃走し、
ベランダを伝って1階に飛び降りた。


高校時代に陸上部のエースだった脚力を生かし、
非常階段やマンション周辺に配置された警察官の追跡を
かわして夜の闇に姿を消した。

 
現場近くには逃走の際に脱げた市橋被告の靴が残されており、
市橋被告がとっさに逃げる方法を考えた上で、
ペットボトルを手渡したことがうかがえる。

 
「普通、逃げるためにペットボトルを渡して気をそらす
 なんて、素人が考えつくことか…」

 
捜査関係者は当時の市橋被告が瞬時に下した
判断の大胆さに舌を巻いた。

 
■豚焼き肉弁当食べる…折れた逃走への執念

 
市橋被告は事件前、
祖父母名義の自宅マンションに引きこもりがちだった。

定職にも就かず、親の仕送りで暮らす、

いわゆる“ニート”生活を送っていた。

 
しかし、逃走中はそれが一転。

簡易宿泊所などを拠点とした日雇い労働生活や
元の顔が分からないほどの顔面整形を行った。

 
さらに逮捕にかかわった捜査関係者は指摘する。

 
「着やせするタイプだと思った。
 細い筋肉質というか、
 脱ぐと結構体つきが良く、
 体形がきれいな逆三角形だった。
 あれは相当鍛えていたはず」

 
生活だけでなく、積極性を持って顔や体つきを
一変させた市橋被告。


逃走にかける執念深さを物語っていた。

 
さらに21年11月の逮捕後にも
執念の一端を見せる。

 
同月11日に県警行徳署に移送されて以降約2週間に
わたり、市橋容疑者は“断食”を敢行。


体調面での危険性を感じた医師が栄養剤を注射したこ
ともあった。


当時、市橋被告は

「むりやり注射をされなければならないのか」

などと弁護人に不満を伝えることもあった。

 
「市橋被告は最後まで逃げるつもりだったんだろう。
 警察署内の留置場は拘置所と違って医療施設がなく、
 倒れた場合は一般の病院に運び込まれるから」

 
捜査関係者は、市橋被告が医療施設も完備された
逃走不可能な拘置所内に身柄を移される前に、

警備が手薄な一般病院からの逃走を図っていた
可能性があったことを指摘する。

 
当時の市橋被告の心の内は分からないが、
断食開始から13日がたった、拘置所への移送直前と
なる同月24日、

市橋被告は昼食として出された豚焼き肉弁当を
おもむろに食べ始め、完食したという。


市橋被告の執念が“折れた”瞬間だった。

 
■初公判は5月以降か…争点は殺意の有無

 
市橋被告は殺人と強姦致死の罪で起訴され、
千葉地裁では現在、公判前整理手続が進められている。

 
これまでの協議で、公判の争点は

(1)殺意の有無

(2)首の絞め方など死亡に至る経緯

(3)性的暴行と死亡の時間の近接度から強姦致死罪が
 成立するか否か-

に絞り込まれた。

 
弁護側によると、検察側は

「手で首の骨が折れるほどの力で絞めているのだから
 殺意はあった」

と殺人罪を適用。


一方、弁護側は

「身動きできないよう首に腕を回して抑えているうちに
 窒息死した。殺意はない」

として傷害致死罪が適当と主張している。

 
さらに、リンゼイさんは暴行後に死亡するまで、
かなりの時間が経過していたとみられ、

弁護側はリンゼイさんの死因が、首の絞め方が不完全な
状態が続いたときにみられる、
比較的長時間が経過した後に死亡する

「遷延(せんえん)性窒息」だったと主張。


「殺意がなかったからこそ、
 そういう不完全な首の絞め方
 だった」

としている。

 
当初、強姦直後に首を絞めたと主張していた検察側だったが、
昨年10月の協議の中で


「首を絞めたのが強姦直後でないとしても、
 翌日夕方までに首を絞めて殺害した」


と殺害日時に幅を持たせる主張に変更した。

 
この段階に来て、事実関係で不明瞭な部分が生じており、
地裁は検察側に変更部分を起訴状にも反映させることを
検討するなど、協議の長期化の一因にもなっている。

 
公判前整理手続は16回目となる3月16日まで期日が
指定されており、
同日で協議は終了する見込みだ。


弁護側は

「初公判は5月中旬ごろになるのではないか」

との見通しを示している。

 
■被害者父「イチハシには最高刑を」

…黙して公判に備える市橋被告

 
「イチハシには最高の刑が下されるように望む」

 
死刑制度が廃止されている英国にあるリンゼイさんの自宅。

市橋被告の逮捕直後、父親のウィリアムさんは報道陣に、
市橋被告への処罰感情の強さをあらわにし、

死刑判決を望む発言を繰り返した。

 

遺族側へは昨年10月、市橋被告から


「私は悪でした。警察が私の部屋に来たとき、
 私は怖くなって逃げました。

 彼女の人生は彼女のものだったのだ。
 私がしたことは決して許されない!」


など、英語と日本語で反省と謝罪の意思を表した手紙が
送られてきた。

しかし、遺族側は受け取りを拒否したという。

 
検察側は遺族や被害者が公判で被告人質問を行ったり意見を
述べたりできる被害者参加制度を適用し、
ウィリアムさんが出廷できるよう地裁に申請している。

 
出廷が認められれば、ウィリアムさんは法廷で裁判官や
裁判員に対し、幾度となく来日して早期解決を求めたこと
など思いの丈を語った上で、

市橋被告の死刑を求めるものとみられる。

 
一方、市橋被告は公判前整理手続に毎回欠かさず
出席しているという。


発言することはないが、
公判に備えて協議の場での地裁、検察側、弁護側の
やり取りを黙々と聞いているという。

 
謝罪の意を示しながらも殺意については否定している
市橋被告。


ウィリアムさんの出廷が認められた場合、


市橋被告とウィリアムさんがそれぞれ、


法廷の場で何を語るのかが注目される。


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