ＪＲＡ（日本中央競馬会）は１８日、
指定された５レースの１着馬を当てる５重勝単勝式の
新馬券を２０１１年度から導入することを発表した。
詳細については検討中だが、インターネットによる投票で的中した場合、
１００円あたりの最高払戻額は２億円という、
まさに一獲千金のドリーム馬券。
売り上げ減の傾向に歯止めがかからない現状だけに、
再来年から登場するこの新馬券が“救世主”となるかどうか。
大きな注目を集めそうだ。
◇ ◇
売り上げ低迷を打破する起爆剤となるか。
１２年連続の売り上げ減が避けられない状況となっているＪＲＡ
が、ついに重い腰をあげた。
１８日に行われた経営委員会で新馬券「５重勝単勝式」の導入が
了承され、２０１１年度に発売を開始することが発表された。
同馬券は異なる５レースの勝ち馬をすべて当てるもので、
現在１８４６万９１２０円が最高配当となっている３連単がかすむ
ほどの超高配当が期待される。
投票は１００円単位からで、１日１回のみの発売を予定。
払戻金の上限金額は１００円あたり２億円が設定され、
的中者がなかった場合には、次回にキャリーオーバーされる。
競馬の重勝式は、国営競馬時代の１９５１年から１０年間、
「３重勝単式」の形で発売。
５３年１２月６日の中山１、２、３Ｒの３レースの単勝を当てる形で
発売された５０万７９４０円が当時の最高配当額として残っている
ものの、貨幣価値や売上金額などを考慮すると、
現在ではとてつもない額になる。
この３重勝馬券は、社会情勢の考慮、同馬券のシェア自体が
低かったことなどを理由に、ＪＲＡ創設後の６１年に廃止されたが、
今や最高６億円のサッカーくじ「ｔｏｔｏ ＢＩＧ」や同４億円の「ロト６」
などが発売されている時代。
０４年の３連単導入時以上の反響が予想される。
ＪＲＡの小畠薫理事（広報担当）は「高額配当の賭式の導入は大
きな注目を集める。
新規のお客様の掘り起こしにつなげたい」と売り上げ増への効果
を期待。
１０年から導入へのシステム開発に着手する考えを明かした。
どのレースが指定されるか、１１年中のいつの時期から導入される
かなどの詳細は未定だが、導入当初はＩＰＡＴなどのインターネット
のみで発売される予定になっている。
ちなみに的中確率は対象５レースがすべて１８頭立てだった場合は、
単純計算で１８８万９５６８分の１。
最高配当では劣るものの、自分で勝ち馬を選択できるうえに、
１等当選確率の理論値が約４８０万分の１の「ｔｏｔｏ ＢＩＧ」よりは、
グンと確率は高い。
一獲千金が狙える新馬券導入は
大きな話題を呼ぶことは間違いない。
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