●マークしてからも２人が犠牲
「家族の心を踏みにじった」――。
鳥取県警のお粗末対応に、遺族が激怒だ。
鳥取市内の元ホステス・上田美由紀（３５）の周辺で男性６人の
不審死が相次いでいる疑惑の中、
先月７日に市内の摩尼川で変死体で見つかった電気工事業、
円山秀樹さん（当時５７）の死因について、
県警は遺族にウソの説明をしていた。
円山さんの遺体は、川でうつぶせの状態で見つかった。
川の水深は約２０センチと浅瀬で、水死とするには不自然だった。
円山さんの兄は、司法解剖後に遺体と対面。
首に背後から押さえつけられたようなあとがあり、口には、唇がめくれ
上がるほど大きな裂傷があり、右目は深く陥没していた。
兄は「暴行を受けた」と直感したが、県警の説明は
「肺に水がたまったことによる窒息死。外傷はない」
の一点張り。
何度も「外傷がある」と訴えても、
「水に漬かっていたから、カニや魚が食べたのではないか」
とまで言ってのけたという。
「報道機関への対応もヒドイ。
円山さんの遺体発見時の広報文には〈目立った外傷なし〉と記載し、
司法解剖後も死因を伏せたのです。
県警幹部は『事件性があると判断したから（広報しなかった）』と言い訳
していますが、広報しないのとウソを言うのはまったく違う。
ＮＨＫが、５日昼のニュースで一連の不審死をスクープした直後も、
県警内は『どこから情報が漏れたんだ』と、捜査そっちのけで
“犯人捜し”に躍起でした」（現地記者）
美由紀と交際していた県警の男性警官が昨年２月に首をつって死亡した
件でも、県警は遺体発見現場を二転三転させている。
０４年５月に列車にはねられ死亡した読売新聞鳥取支局の男性記者
（当時４２）も不自然な死に方だったのに、県警は「自殺」で片付けている。
「０７年８月には美由紀の交際相手だったガードマン（当時２７）も海で溺死。
記者、警官、ガードマンの交友関係を調べるたびに、必ず美由紀が浮上した。
しかし、県警は『どうなっているんだ』と首をかしげるだけで、それ以上のことは
していない。
県警が動き始めたのは、今年４月に美由紀の元交際相手でトラック運転手
の矢部和実さん（４７）が日本海で水死した後です。
さすがに『あの女はおかしい』とマークし始めたが、
７月に市内でタクシー強盗殺人が発生。
強殺事件に捜査員が取られてマークが手薄となった。
そうしたら１０月にも美由紀の周囲で２件の不審死が相次いだのです」
（捜査事情通）
この間、鳥取県警は０６年７月に当時５３歳の警部補が７０代女性を狙って
下半身を露出し書類送検されるなど不祥事を連発（下記の表）している。
ちなみに、７月のタクシー強殺事件も未解決のままだ。
はたして鳥取県警は、汚名返上できるのか。
◆０６年７月／警部補（５３＝当時＝以下同）が７０代女性を狙って下半身露出、書類送検
◆０６年１０月／会計課職員（２６）が署の現金盗み起訴
◆０６年１１月／警察学校で教官の警部補（４２）が在校生（２１）を殴ってケガを負わせる
◆０８年１月／警部補（３９）が安全運転期間中に飲酒運転
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