初の米澤穂信作品。
以前から興味はあったものの、なかなか手を出せずにいました。
きっかけは、アニメ『氷菓』。
久しぶりにどはまりしまして、連続3周試聴。
京都アニメーションさんの素敵な作画や、キャラにぴったりの声ももちろんですが、
すっぱりくっきり綺麗に謎が解決するところが何度みても気持ちがいい。
1度目はえるたちとともに驚き、2度目は丁寧にはられた伏線やてがかりを
折木とともに回収し、3周目はただただ引き込まれる世界にどっぷりつかる。
書きながら、また4周目を始めたくなりました。
はたして今度はどんな『氷菓』が観れるでしょうか?
そんなこんなでどはまりした『氷菓』、もちろん原作を買いたくなります。
近くの本屋に赴くも『氷菓』は売り切れ。『クドリャフカの順番』と『遠回りする雛』が
おいてあるのみでした。
やっぱり最初から読みたいよな、と本屋を後にしたもののやはり読みたい。
そんなとき、アプリ『ダ・ヴィンチ電子ナビ』に、この『ふたりの距離の概算』の
レビューが載っていました。…ノックアウト。
あまりにも面白そうなレビューに負けて、別の本屋に向かうとこの作品だけ
おかれていました。
これは買うしかない、運命だ、とレジへ直行。
『ふたりの距離の概算』は、古典部シリーズ第5弾。
折木たちが2年生に進級した春の話です。
部活の殿堂神山高校。校内は一人でも多くの部員をいれようと、
新入生勧誘のお祭り騒ぎ。部員4名の古典部もその波の隅で、
部員を勧誘する。
まさかこんな活動内容も不明な部活に新入生は来ないだろうと
思っていたのもつかの間、ひょんなことから、女子生徒が一人、
仮入部することになった。
ここから話は始まりますが、構成が面白い。
話の始まりがここであるにもかかわらず、本を開いた冒頭はなぜか
マラソン大会当日。
今回の謎解きはこのマラソン大会20kmの間に終わらせなければならないのです。
走りながら今までの出来事を整理する折木とともに、事件が起きた経緯が
描かれています。
過去と現在を行ったり来たり。
この描き方が、またおもしろく、私は買ったその日に読みきってしまいました。
結末は、学生を経験した人なら一度ならず覚えた、もどかしい、苦いもの。
けれどすっぱりくっきり綺麗な謎解きは健在。
アニメから入った人でも、とても楽しくおもしろく読めるお話でした。
…特に、これを読んだあと(といってもきっと最初の『氷菓』から読むのが正解
でしょうけど)アニメを観返すと、こんな細かいところまで原作に忠実なのか!
と驚かされます。
