久々に書棚から取り出した「花のワルツ」(川端康成)。
ここに収録された短篇「イタリアの歌」の
あるフレーズを確認するためだった。
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目や唇の輪郭の近代的に整った、
そうして細面の、見るからに利発そうな少女達が、
よく似た薄い肩を揃えて、廊下を闊歩した。
この病弱な花々は、なにか病院に鋭い明るさを彩った。
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都会の腺病質の子供、特に女の子が、
夏休みに扁桃腺の手術を受けるために集まることで、
病院に生まれる風景を描写したものだ。
「病弱な花々」・・・どこかで使ってみたいフレーズ。
ただ、この短篇の本筋は別にあり、
少女たちは脇のエピソードに使われるにすぎない。
書棚に戻す前に、メモってみた。