12年前の今日、書いた記事。
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知り合い(摂食障害治療の専門家)からの年賀状に、
摂食障害治療者の絶滅を危惧する一節があった。
また、ある医学誌にも、現場における後継者不足を嘆く声があり、
その背景にどんな要因が存在するかというと・・・
もともと、治りにくく、しかも命の危険をともなうこの病気は、
何かと敬遠されがちだったが、注目され始めた頃は、
高い関心を抱いて、ライフワークにする治療者も少なからずいた。
ところが、治りにくさが変わらないうえに、
命の危険などについても医療界全体に知られることになったことから、
その敬遠され具合がますます大きくなってきたという。
特に、慢性化して中高年となる患者の増加が、
治療者のモチベーションを下げているらしい。
それを知って、なるほどなぁと。
摂食障害はある意味、成熟を拒む病気というか、
だからといって、老いを拒んでるかというとそうでもなく、
「子供や少女から一気におばあさんになってしまいたい」
という言葉も時々耳にする。
しかし、それは現実的に困難で、実際は成熟を受け入れるか、
成熟しないまま、年を重ねていくしかない。
つまり、患者が10代や20代なら、
その思春期的葛藤につきあうことにも積極的になれるだろうが、
中高年になると、劇的な変化が起きる可能性も低下するわけで、
そういう患者が増えることが、治療者の士気(?)を衰えさせる、
という流れもわからないでもない、というか。
少子高齢化という、日本の現状から見ても、
若年患者と中高年の患者とのバランスは、
後者が多くなるほうに傾いていくと予想される。
ただ、治りにくい病気とはいえ、治る人はいるし、
長年、いろんなやりとりをするなかで、そういう人も数多く見てきた。
(と同時に、自殺も含めた死によって、
人生の時間が停止することとなった人も、少なからずいる)
今、やりとりさせてもらってる人たちが今後どうなっていくか、
ということもまったくわからないながら、
一寸先は闇、でもあり、光でもあるのだと思う。
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12年がたった今も、この状況はあまり変わってない、
というか、むしろ閉塞化が進んでいるのかもしれない。