赤と黒の2つの渦巻き。

おなじみ『隼人の盾』なのだけれど、これとあまりにも似ているのが──

 

 

 

 

吉備国、温羅の居城とされる鬼ノ城(きのじょう)のこれ。

わかるかな?

アップにしてみるね。

 

 

 

 

ね?

どう見てもこれは『隼人の盾』でしょう?

温羅というのは吉備国(岡山県)にいたとされる鬼のこと。

鬼というけど、それは一方的な見方で、桃太郎のモデルとされる吉備津彦に鬼として退治されたけれど地元では温羅は『人徳のある好青年だった』って伝わっている。

温羅の出自については出雲・九州・百済とか、文献によって異なるそうだ。

でもこの赤と黒の紋様をみる限り、温羅は隼人族だったのでは?と思ってしまう。

退治された鬼──すなわち温羅とは何者だったのだろう。

なぜ温羅の居城とされた鬼ノ城に『隼人の盾』と似たような物があるのだろうか?

 

 

疑問──

温羅一族は製鉄民だった?

製鉄で思いつくのは阿多隼人。

彼らは褐鉄鉱(かってっこう)による低温製鉄を得意とした。

しかしね、阿多隼人と言えば海幸彦の子孫だし、言うなれば天皇家とは兄弟。

もともとは天皇家の先祖の山幸彦のお兄ちゃんだしね。

鬼として退治されるとは考えにくい。

でも温羅と隼人は関係あると『隼人の盾』を見ると思ってしまう。

しかも温羅の妻の名は阿曽媛(あそひめ)。

鬼ノ城のふもとに『阿曽郷』というところがあり、

そこは鋳物師(いもじ)の地として知られているそうで、

温羅は『阿曽郷』の神職の娘である阿曽媛を妻として迎え入れたと。

鋳物師というのは鉄や銅などの金属を溶かして鋳型に流し込み、鋤や鍬などの農耕具、鍋・釜などの生活道具から、梵鐘・仏像にいたるまでの製品を鋳造した技術者。

そして温羅の弟の名は王丹(おに)。

『丹』の字がつくのも気になるところ。

丹(に)と言えば硫化水銀鉱、すなわち辰砂だもんね。

むむむ🤔

温羅って一体何者?

あの『隼人の盾』そっくりな赤と黒の紋様は何なの?

ああ!温羅のことが気になって仕方ない。

 

 

 

 

TOLAND VLOGのサムさんのXより。

ペトログリフを研究している武内一忠先生によれば、

隼人=ケルト系で後に『鬼』と言われるようになったと考察しているそう。

日本にやって来た『第三陣の勢力』が後に『鬼』になった可能性があると。

第三陣はソロモン王の一族(オーモン)+海洋民族フェニキア+鉄器集団ケルト。

その中でも朝廷に従ったものが『物部』であり、

朝廷に従わなかったものが『鬼』と呼ばれるようになったと。

これはなかなか興味深い考察。