夢に見てはならない──
そんな洞窟の夢を、いつだったか見た。
夢にみれば必ず死ぬというその洞窟を見たにも関わらず、わたしは生きている。
夢を見た当時はその洞窟の名前も知らず、
「夢で見たら死ぬ」なんてことは知らなかったが、なぜだかその洞窟に惹かれた。
海沿いにポカリとあいた暗い洞窟の入口。
この洞窟はどこにあるのか探していた時『水木しげるの古代出雲』を買った。
洞窟に幽閉される大国主。
このシーンを見た時「ここだ!」と思った。
ここはどこなのだろう?
さっそく富家口伝を調べたところ、こんな記述に行き着いた。
大国主命と事代主命が、
両者とも拉致されるという大事件が勃発した。
大国主命は猪目洞窟(出雲市猪目)
事代主命は弓ヶ浜の粟島(米子市彦名町)に幽閉され枯死した。
これだ!と思った。
大国主が幽閉された猪目洞窟。
検索してすぐに、夢で見た海沿いのあの洞窟を、わたしは目にした。
夢にこの磯の窟の辺に至れば、必ず死ぬ。
『出雲風土記』の一節。
わたしはこの洞窟を夢で見たが死んではいない。
しかし、猪目洞窟は大国主の最期の場所。
出雲族にとっては「触れられたくない神聖な場所」だったのだ。
だから夢に見るのも畏れ多く、大国主の無念の昇華をひたすら祈ったのだろう。
わーい。
ももじさんが教えてくれた。
わたしが夢で見たのは脳の洞窟(なづきのどうくつ)かも知れないって。
上の記事 ↑ も教えてくれたのだけれど、そこにはこんなことが書いてある。
古事記に書かれている洞窟の表現が猪目洞窟だと全く合わないらしく、
ここなら情景が合うと言われているのが脳の洞窟(なづきのどうくつ)です。
(八千矛王の)遺体は後に発見され、北山山地の竜山に埋葬されたそうです。
その第一の霊廟が「御霊神社」
現在の出雲大社の裏の八雲山には、
再び八千矛王の遺体が移されたとも言われる第二の霊廟=磐座があるそうです。
亡くなった大国主(八千矛王)を最初に祀ったのが神門家の三屋神社です。
(三屋神社は雲南市三刀屋町にあります)
出雲大社はこの神社から御神霊が遷座されたのが始まりとの事です。
ももじさんのおかげで腑に落ちた。
わたしが夢で見たのは脳の洞窟だったのね。
脳の洞窟は脳島洞窟とか脳磯(なづきのいそ)とも言うらしい。
なづきのいそ…
これこそが黄泉の穴。
これで長年のモヤモヤが取れました。
ももじさーん。ありがとうございます〜🧡