駿河湾からの湿った風を受け、雨や霧の発生に伴い湿った林床を持つ、富士山南麓の村山古道(富士山最古の登山道)では、新緑の時期から夏にかけて貴重な野生ランが咲き始めます。
自然の中に自生するランや貴重な植物たちは多年草ですが、毎年出会えるわけではないので、「一世一度」の心で自然と接しています。
そして「一期一会」の心で人と接しています。
※「一期」とは一生、「一会」とは一度の出会いの事です。常に「これが最後かもしれない!」と考え、その時を大切にすべき!という教えです。
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↑エビネラン(海老根蘭 ラン科 エビネ属)
地エビネと呼ばれる、野生のエビネは杉林などの常緑樹の樹下に生えています。
和名の由来は「偽球茎」が海老に似ていることから、名付けられました。静岡県では準絶滅危惧種(NT)となっています。
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和名の由来は、花の唇弁がスズムシの雄の羽に似ていることから。
標高800m地点辺りの湿った山地に自生し、静岡県では絶滅危惧種 Ⅱ類(VU)となっています。
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↑ギンラン(銀蘭 ラン科 キンラン属)
村山古道のギンランは、高さ10cmほどの小さなランです。菌根菌と呼ばれる菌類と依存度の高い共生関係を持って、特別な生育形態をしている植物で、林内の特殊な土壌にのみ生育します。
静岡県では要注目種(N-Ⅲ)になっています。
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↑ヤマシャクヤク(山芍薬 ボタン科 ボタン属)
ヤマシャクヤクは 発芽に2年、開花までに4~5年かかります。
開花した清楚な白い花弁の中に、黄色の葯がとても美しいですが、2~3日で散る短命花でもあります。
自然界も人間界も同じだと感じています。だからこそ!出会いは、一期一会の心で接する事が大切です。
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↑ヤマトグサ(大和草 アカネ科 ヤマトグサ属)
雄雌同株で花は無いですが、開花すると3枚の外花被片が上向きに巻き上がり、くるり!と上に巻いた縁の弁の根元から20~25本の髭のような雄しべの房が垂れ下がります。雌花は緑色でとても小さく、基部に1個の小苞があります。
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↑チシオタケ(血潮茸)の傘に生じた「タケハリカビ(茸針黴)」です。
キノコの傘が炸裂したかの様な長い針状の菌糸を伸ばしており、ルーペで観ると神秘的です♪
この様に、富士山の麓には素晴らしい自然が広がっています♪