がんにおける標準治療 | 舌がんになった看護師(StageⅢ) 新しい舌を切らない治療法と闘病生活

舌がんになった看護師(StageⅢ) 新しい舌を切らない治療法と闘病生活

医療従事者が舌がんになりました。標準治療である手術を拒否。舌を切らない舌がん治療の体験談。がんサバイバーふじごんとして活躍しております。医療の光と闇の部分にも触れながら実体験をなるべく体感通りに発信。ふじごんの体験談が皆の力になればと思っております。

 

 

がん治療において安全性が高く、
治療効果のエビデンスがある標準治療。
標準治療は保険が適応となる治療となっている。


具体的な治療はどんなものがあるのだろうか。


主に手術でがんを取り除く        
 「外科治療」、
X線を照射してがん細胞を破壊する     
「放射線治療」、
抗がん剤で全身のがん細胞を死滅させる     
「化学療法」、
の3つに分かれており、
この3つを「がんの三大治療」と
現代では呼んでいる。


「切る」、「焼く」、「溶かす」と
表現する人もいる。


がんの標準治療は、
がんの種類やステージによって、
これらの治療を組み合わせ
治療を進めていくことが多い。



「外科治療」は
物理的にがん組織を
早期に体外に出すことができるため、
比較的ステージの早い段階では
第1選択肢になることが多い治療法である。


しかし、組織の機能も同時に奪ってしまうため
病巣はなくなるが後遺症として
機能障害が残ることが
問題となることが多い。



「放射線療法」は、
がんの病巣に放射線を照射して治療するため
他の場所への影響が少ない治療法である。


副作用による身体機能の低下の心配もなく、
体力を温存できるので、
そのため、
治療を受けても
治療前と変わらない生活や
仕事を続けることができる。


また、
放射線療法を単独で受ける場合、
入院をせずに外来で実施が可能であり、
通院での治療が可能である。

問題点としては、
全身へのアプローチができないため、
病巣が多い場合や
転移のある場合は適応外となる。


正常細胞への
副作用
(頭痛・倦怠感・皮膚のただれ・脱毛・吐き気 等)
がある。



「化学療法」は
がんに効く薬物を全身に巡らせる。

病巣となっているがん細胞だけでなく、
目に見えないがん細胞までも
一挙になくしてしまうという
全身治療となる。


転移や再発がある場合では、
手術に加えて
抗がん剤治療が併用されることが
多くなっている。



私もその類いではあるが、
抗がん剤は副作用が多い
といわれているため、
「抗がん剤をすると本作用により
身体の細胞がボロボロになる」

「治療中は副作用で
仕事もできないくらいになる」
などの誤解が今でもある。


私も
実際に体験してみて感じたことだが、
抗がん剤を中和する薬剤もあったり、

現在では
副作用のほとんどは
コントロールできる。

そのため、
血液がん以外の
ほぼすべての固形がんの抗がん剤治療は
通院治療でも行えるようになっている。



体にメスを入れたくない、
できるだけ痛みや
副作用を伴わない治療を受けたい、
最新の治療に期待したいといった思いから、
標準治療を受けない
という選択をされる方が増えています。
一例ですが、
アメリカ国立がん研究所の調査によると、
1995年から2008年までに
がんと診断された92万5,127人の患者を対象に
手術を拒否した人の生存期間を比較調査した結果、
がんによる死亡リスクが2.8倍高まっていた
という結果が出ています。(引用)



情報社会において
がんにおける
治療法の選択肢が増えてきているのは
希望の光
ではある。

しかし、
誰もが同じ経過をたどることはないと思う。

それぞれの治療においての
避けたいところや
尊重したいところの
着地点を
明確することが大切だと思う。

インターネットや書籍の情報を
そのまま鵜呑みにすることは
謝った認識による
不利益を招くこともある。

正しい知識を身につけるためにも
情報を見極める力をつけ、
主治医やセカンドオピニオン
という手段を利用して、
自身と家族が納得した治療を選択
することが
寛解への近道だと思う。


本日も長々と最後まで
お読みくださり
ありがとうございます。

今の自分を受け入れることも大切。

素敵な瞬間をお過ごしください。
『人間は誰かのためにと思ったときに、
希望が生まれてくるし、
その希望を持つことによって免疫力が高まり、生きていく力が湧いてくる』                鎌田 實