今さらR-1ぐらんぷり2016の感想です。
ざっくり。

Aブロック
〇エハラマサヒロ
なんだか原点回帰みたいなネタでしたね。
今さらドラえもんをいじるのはどうかと思ったけど、ワードも強めだし今大会の出だしとしてはとても良かった。
バラエティ感は強かったけど。

〇小島よしお
この人形3人って、水曜日のダウンタウンでたむけんが言ってたやつだけど、どっちが先なんだろうね?
小島よしおが決勝あがったのって、観客投票な気がするんだけど、「サンミュージックはいま大変」1つでのし上がってきた感はあるよね。正直、ネタ自体は毎年の小島よしおのウケ度とさして変わらない気がする。

〇シャンプーハットこいで
こいちゃんは男前だなあ。
思ったんだけど、R-1でイラストフリップネタって割とややウケ止まりが多いような。さっくんとかバカリズムとかいるけど。結局、最後と腹芸だけこいちゃんっぽくて後のネタは実のところ誰でもいいんじゃ?ってのがこのネタの弱みだったような。

〇サンシャイン池崎
ほー、池崎が敗者復活ねえ。確かに準決勝のレポで名前よく見たわ。
ハイテンションだけでなんとなく面白く見える、ってのが今回の人選なんだけど
まさにそんな感じ。でも「手を挙げていない全ての人」って辺りはちゃんとしてるなあって思った。あと、池崎の顔をしっかりと見たのが今回が初だったんだけど、意外とベビーフェイスなのね。

勝ち上がりは小島よしお。エハラに票が集まらなかったのが意外。みんな盛り上げ担当ってわかってるのね。

Bブロック
〇ハリウッドザコシショウ
これぞあらびきスピリッツ。
なんというか世紀末感。
世界が今日崩壊するからこれで笑おうって感じ。まあ、冗談はともかく。
事前番組で観客投票1位って言っていて
今回、観覧がどんな反応するかなあと思ったら、割とお笑い好きが集まったのが勝因でしょう。下手したらドンずべりもあるわけだし。野々村っていう一般向けネタもあるけど。個人的には誇張シリーズよりもサラリーマンやホラー音の方が好み。

〇おいでやす小田
去年見た感じだと、関西芸人特有の「してやろう」感があったんだけど、今回のは全くそういうのを排除してシンプルに仕上げていた。息つく暇もなくどんどんと突っ込んでいっていて、テンポがあるし「山田太郎」のキャラ設定に嫌味がない。「わたしそういうの気にしないから」と性へのフォローもある。ただ、特段それ以上の何かがなかったのが敗因か。なんというかSIMPLE2000シリーズ「the面接」って感じだった。

〇横澤夏子
柳原可奈子も友近もそうなんだけど、こう形態模写系って感想に困る。
「幸せー」「私があの幸せですー」「あなたより幸せです」あたりは面白かったのだけど、他はコントってより寸劇だなあ。
オチは準決勝と変えたみたいね。
準決勝で特別ウケたわけではないから決勝にあげるならオチを変えて...というアレがあったように思う。

〇ルシファー吉岡
今回、敗者復活ガチなんだなあ。いや前回も2位と1位はガチだったけど。
準決勝でかなりウケていて決勝当確と言われていたルシファーがここで来るとは。
ネタは少し緊張していたのかテンポが悪いなと思いました。「iPhone作るぞー」「ナマコ食ったぞー」ってところがヤマで、あとはややウケだったもんな。多分、もうちょっとウケてもいいし逆に準決勝がウケすぎてたのかもしれないし。

Cブロック
〇厚切りジェイソン
あー、これフリップほしい。
やはり片言だとすっと頭に入ってこない。
漢字は実際に書きながらやっていたから不安定さを取り除けてたんだなあ。
「可愛い子には旅をさせよ」
その可愛いじゃないよー!

〇ゆりあんレトリィバァ
ツギくるもんでやっていたネタ。
これなあ。ゆりあんのワードセンスってのは出てるんだけど、後半からバテて声量が落ちてるときあるから諸刃の剣だと思うんだよね。「動けるデブ」っていうか「動いてるデブ」って感じなんだもん。

〇とにかく明るい安村
3回戦落ちなのに追加合格で何故か決勝まで。うーん。
R-1の七不思議だ。
ネタはやっぱり3回戦で落ちるレベルだなあと思ったけど、去年の石田みたいに決勝でテレビフィルターだとそれっぽく見える。バラエティ向きだってこと。
ジャムはちょっと面白かった。

〇マツモトクラブ
わあ、ネタがシティー派だあ。
準決勝とネタが違うから敗者復活でネタ変えたんだね。
だいぶ劇寄りだったけど、笑いも入っていた。でも板尾のコメントがまさに、でパンチは無かったよなあ。あれは面白かったからこそのコメントだと思うけど。
あと、完全暗転がいいけど電飾があるからなあ。むずかしいね。

ファイナル
〇小島よしお
一本目よりは薄い。やはりサンミュージックネタ一本だったなあ。
〇ハリウッドザコシショウ
一本目よりも薄かったけど、ハンマーカンマーを残してたのは巧いなあ。
よほどの自信がないと出来ないぞこの構成。
〇ゆりあんレトリィバァ
すごいスベりようだ...。
このネタの弱点はCブロックで書いた通りだけど、そのワードセンスも出し切れなかった。下ネタを重く描いているのに、言ってることは小学生レベルってのは辛い。

優勝はハリウッドザコシショウ。
これほんと「面白かった」「つまらなかった」で別れると思うけど、準決勝では一ウケだからね。準決勝一ウケで優勝したのってかなりさかぼらないと無いんじゃないの?
それだけ今回はお笑い好き向けの大会だったと思う。
いつも準決勝の客と観覧の客の差問題って出てくるけど、今回は気にならなかったもんね。
それと今回の人選や今の傾向から見るに
「知があるお笑いこそが優秀」っていう風潮が終わったんじゃないかなと思う。
まずキングオブコントで巨匠のネタを「知のお笑い」の代表者である松本人志が「昔なら好きだった」と言ったわけじゃん?さらばも低評価だったし。それでコロチキが優勝した。
M-1でフィギュアスケートのプログラム化していた風潮をトレンディエンジェルの優勝で流したわけじゃん?
で、永野のブームや今回のザコシの優勝のわけで。
時代が「とりあえず笑いたい、わかりやすい笑い」っていう風にシフトしていていってるように思えるんだよね。
エンタの神様やあらびき団が流行っていたあの頃の混沌とした時代に。
某アニメの某歯が出ているキャラが
「お笑いは知識と教養」と言っていて
僕もすごく納得したんだけど、その概念が変わってくるかもしれない。


あと言いたいのは毎年3回戦落ちのハリウッドザコシショウが今年決勝まであがれたのは実はパンツの色を黒にしたから、であってパンツの色って大事だなあと思いました。