『Chef〜三ツ星の給食〜』で魅力的なのは、光子(天海祐希さん)が、独特の発想と高度な技術で作る「最高に美味しい」フランス料理
見た目にも美しいこれらの料理を監修・調理指導しているのが、フランス料理のプロの方々です
きょうは、東京・青山の名店「MONOLITH」の石井剛シェフに、劇中で担当されたお料理についてお聞きました
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――光子の料理を考案する上で心がけたのは、どのようなことですか?
まず重視したのが、三ツ星レストラン、女性シェフということです。また、光子さん(天海祐希さん)は、自分で鹿をハントするなど男勝りの面もありますので、女性ならではの繊細さのなかにちょっとした豪快さも加えて考案しました。
――三ツ星レストランらしいといえば、どのような料理でしょうか?
簡単に言いますと、ある程度シンプルさを残しつつも、手をかけてきれいにまとまっているというのが、三ツ星らしいのかな、と思います。
――第1話で登場した「鹿肉のロースト ジャンヌダルクの凱旋」について教えてくだ
さい。
最初にお話をいただいた時に、その料理名が台本にありました。光子さんがハントした鹿を使ったローストで、ドラマで最初に登場するお料理でもありましたので、まず意識したのがビジュアル的なインパクトです。
ジャンヌ・ダルクから連想する”月桂樹の冠”を、ジャガイモのピューレを冠状にし、そこにフルーツやキノコなどを乗せて表現、また、絵画などで彼女が持っている旗を、鹿の骨を立てることで表現しました。さらに、光子さんが、肉を藁(わら)で燻(いぶ)していましたので、お皿の下に藁を敷いて藁を使っていることをアピールしました。
――タイトルバックも作られたそうですね。
「C」はセルフィユというハーブで、「h」はニンジン、「e」はゴマ、「f」はパプリカと横棒はフランボワーズのソースで作りました。
その周りは、野菜、ハーブ、フルーツ、ホタテなどで盛り付けました。制作に1時間30分ほどかかりましたが、一番大変だったのは、ゴマの飾りつけですね。一粒ずつ竹串で貼りつけるのが手間がかかりました。(笑)
――光子を演じる天海さんの調理の腕前はいかがですか?
やはり一流の役者さんは、観察力・洞察力が人並み外れているのだと思いました。うちの店のスタッフができるようになるより、天海さんの方が習得するのが早いんじゃないか、と思うくらい、何度か指導すると、すぐにできるようになっていらして。
例えば、「仔羊のロティ」(第2話)で、肉にクレピネットという網脂を巻く作業があったのですが、一度お教えしたら、すぐに巻けてしまいました。お料理自体がお好きなようで、いつも楽しそうに料理されているのが印象的です。
――料理を通じて視聴者の方に届けたいメッセージはありますか?
ドラマを見て、フランス料理に興味を持っていただいたり、フランス料理が盛り上がればいいと思いますし、実際、まだまだ少ないフランス料理のシェフを目指す女性が増えたらいいかな、と思っています。
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見ているだけでよだれが出てしまいそう・・・
毎週美味しそうなフレンチは、石井シェフの様々なこだわりが詰まったものだったのですね
これからは、劇中に出てくる三ツ星フレンチにもぜひ、注目してみてくださいね
石井剛シェフプロフィール
辻󠄀調フランス校卒業後、国内での修行を経て渡仏。4年間修行を積み、帰国後、レストラン「モナリザ丸の内」入店。05年に同店料理長に就任。ル・テタンジェ・コンクール・ジャポン08年、09年連続準優勝。現在、同コンクールの選考委員を務める。
15年「問題のあるレストラン」(フジテレビ)の料理監修・調理指導も担当。
劇中に出てくるお料理のレシピはこちら
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