富士子の地元は明日が天王さんの祭です。

祭になるとパート先の惣菜店はおにぎりや弁当、寿司の注文が殺到するため

昨日あたりからその準備に入っているけど、

もうすぐ祭がやってくると思うと

あれから一年たったんだな~とシミジミします。

 

去年の夏は、祭の前日に乳がんの再検査で

マンモグラフィーとエコー検査を受けに行って、

そして祭り当日車を買い替えました。

 

今はのんびり生活を謳歌しているけど去年の夏は超ハード。

仕事は今と同じ、クロネコと惣菜店のパートなんだけど

今年と違ってもうこの時期から猛烈に暑くて

二つの仕事終わって帰ってくるとヘロヘロでした。

それにプラスして、事業譲渡して清算した会社の後処理とか

やらなきゃならない雑務がたんまりありました。

 

そのほかに私事で昨年の夏は面倒くさいことが2つありました。

一つが乳がんの再検査で、もう一つが車の車検です。

 

当時清算の際に個人の貯金を投入ほぼスッテンテンになった身、

車検にいくらかかるかは死活問題なので

近くのイエローハットに早めに見積にもっていったのです。

 

そしたらエンジンからオイル漏れしていて

これを直さないと車検通らないことが発覚!

「修理するならディーラーの方がその後の保証もきくし

ディーラに行って相談した方がいい」と

イエローハットから匙を投げられてしまいました。

 

15年苦楽を共にしてきた愛車

ボディーカラーや室内の色も気に入っていたので

できれば直して乗り続けたかったけど

ディーラーからも「直して車検通すより中古車を買った方が安い」と言われ、

仕方がないので買い替えを決断しました。

 

幸い予算内で納まる状態のいい車がみつかって祭りの日に納車日が決まり

惣菜店の仕事終えてから車を交換に行きました。

 

やれやれこれで一件落着、

あとは前日に受けたマンモグラフィーとエコーの

再検査の結果を聞きにいけば面倒なことが終わる、

早く片付けてスッキリしたいと思っていたのがちょうど一年前です。

 

「ひょっとしたらがんかもしれない」と

気をもむことは全くありませんでした。

なぜなら、

乳がん検診で再検査を受けたことは以前もあって

この時は「乳腺が重なって撮影されて腫瘍に見えた」ということで

問題ナシだったので、きっとまたその類や石灰化だろうと高をくくっていました。

 

早く結果を聞き行きたかったのですが

病院と私のスケジュールがあわず行けたのは8月に入ってからでした。

 

この日もどうしても外せない残務整理の打ち合わせがあり

それを途中で抜けて病院に行きました。

結果を聞いたら早く戻らなくちゃと思っていたら、

まさかの乳がんの疑い濃厚で

その場で腫瘍を注射器の太いヤツで抜き取る再々検査を受ける羽目に・・・・。

 

車だけでなく私も定期健診パスできないとはなんてこった!!!。

 

昨年は大殺界でした。

会社を手放して、スッテンテンになって、車も壊れて、

自分もひょっとしてがん?!

大殺界だとここまでいろいろ起きるのか

なんてツイてついてないのだろうと思いました。

 

でも、今思うとあの時乳がんが発覚したことはツイていた。

がんもステージ1の初期の状態での発見だったし

その後の生き方を見つめ直すきっかけと時間がもらえたのだから。

 

車と同じ年数、15年間仕事中心の生活をしてきた私の身体も

だいぶガタがきていたようです。

静岡がんセンター乳腺外科の主治医の話では2~3年前から

がん細胞ができていたと思われるとのことでした。

 

昨年の夏、その存在を知りお付き合いが始まった乳がん、

それまではがんの心配をしたとしても子宮がんで(生理痛が重いため)

乳がんはノーマークだったからまさに青天のへきれきでした。

 

部分切除手術をしてみたら予想外に乳管内に非浸潤がんが広がっていたため、

まさかの再手術で全摘になったものの、幸い抗がん剤治療も放射線治療もやらなくてすみ、

体調もすこぶるいいので、日々の暮らしの中で身体における影響はほとんどありません。

 

でも、自分がいかに今まで無理してきたかを悟り、

当たり前の日常のありがたさに気づくことができ、

考え方はこの一年間でもだいぶ変わったのは確か。

 

これからも毎年、天王さんの祭がくるたび、

あれから〇年ってシミジミ振り返るのかもしれないな。