2019年3月18日、静岡がんセンター病理の結果を聞き入った日は

乳腺外科のあとに再建形成外科の診察も受けた。

今まで外来は荒木先生が担当していたが、今回は部長の中川先生だった。

乳腺外科の外来に合わせて予約を入れているので、先生が変わるわけだ。

 

中川先生が富士子の左右の胸を見比べて

もう左右同じ大きさになっているみたいだから

水を追加するかどうか迷っている。

 

この前の手術でカットされてしまった皮膚や筋膜を伸ばすために

エキスパンダーは入れられているのだ。

紙工作とか洋裁的に考えると、「のりしろ」や「縫い代」分を考慮して

完成形よりも大きめに伸ばしておいた方がいいのでは?と思うが

外科手術的にはその余裕分は入らないのだろうか?

 

「この前水を注入した荒木先生があと一回ぐらい入れた方がいいかも

と言っていましたけど・・・」と伝えたら、入れることになったが、

今回は量を少し減らして40ccでいいでしょうということになった。

 

レジデントと呼ばれる若手の勉強中の医師がいて

その彼からエキスパンダーに水を注入された。

「皮膚がひきつる感じとか入ってくる感じしますか?」と質問された。
前は水が入ってくる感じしたが、そういう感覚が今回はないことを伝えたら
「ではだいぶ慣れてきたのですね」と言われた。
 
身体の順応性って凄いと思った。
この前は水を注入した翌日は胸が張る感じがして微熱もあって
調子悪くて半日横になっていたけど、今回は翌日も元気にバイトで働けた。
 
注入される時はベッドに横になるが、
その後腰かけて先生たちに胸を見せる。
いろんな人に胸を見せることにももう慣れた。
こちらの順応性もなかなかのものだ。
 
1回目の手術のあと、病室に白衣を着た若い男性が
「富士子さん傷の様子を見せてください」と現れた時は
『おぬし何者?!なんであんたに見せないとならんのか!!!!』
と心の中で叫んでいたのが懐かしい。
(あとから聞いたら彼は皮膚科の医師だったのだが、
会ったことのない医師、しかも男性か突然やってきて
胸診せてくださいというのは抵抗があった)
 
でも、形成外科は医師がオール男性だし、
入院中の回診は中川先生や荒木先生が
勉強中のレジデント君たちを引き連れて
「白い巨塔状態」でやってくるので、
みんなの前で毎朝披露していたらもう何とも感じなくなった。
 
それに外来では今まで毎回資料や記録のため両胸の写真を撮影されている。

壁の前に立ち、手のひらを腰の後ろに当てたポーズで

正面、右斜め45度、90度、左も同じくで、合計5カット撮影される。

だから、この日も当然あるのだろうと思って待機していたら

「はい、もう服着ていいです」と言われてしまった(苦笑)。

 

次回は一か月後に様子を見せに行く。

そしてエキスパンダーを取り出して

自分のお腹の肉を切って入れる手術は9月に受ける予定だ。

前回の外来時に手術のキャンセルが出たところに

うまく入れ込んでもらうことができた。

 

先ほど乳腺外科で林先生にそのこと伝えたら

「そんな早くできるなんてラッキーだよ

絶対その枠を逃さないように手術してもらいなさいね」と言われた。

 

9月にちゃんと手術してもらえるように

それまでに皮膚と筋膜が予定通り伸びていることを願う。