2018年11月11日、今日はいよいよ退院である。
朝、Hさんとデイルームでモーニングコーヒーを飲んで
テレビのラジオ体操をする。
(これがHさんの入院中の日課だそうだ)
朝食もそのままデイルームで食べた。
Hさんはその日近くで用事があるそうで許可をもらって
外出していき私の方が部屋に残された。
母が迎えに来たのでナースステーションで看護師さんにあいさつして
5日間入院したがんセンターともいよいよお別れだ。
この日は日曜日なのでお支払いどうするのかなと思っていたら
週末退院の人は次回の診察時に請求になるとのこと。
昨日、ベッドのテーブルにこんなメモが置かれていた。
高額医療の申請をしてあるので
限度額でカットされることは知っていたが
実際に金額が示されて安心した。
帰りに車を運転しようかと思ったが、やめておいた。
でも一度帰宅してから夕飯の買い物に母と一緒に出掛けた際に
試しに運転してみたが、問題なくできた。
看護師さんから車に乗るときはシートベルトと手術した右胸の間に
タオルを入れて保護してくださいと言われてそうしたが
これも2・3日でやめてしまった。
そんなことをする必要もないくらい傷が痛むことがなかった。
乳がん手術の先輩である副業パート先の上司Rさんや
本業の仕事仲間のMさんも「全然痛くない」とは言っていたが
それは2人が喉元過ぎた体験だからそう言っているのだと思って
あまり信じていなかったが、ホントだった。
包丁で誤って指先を切った時の方がその後も痛みが続いたと思う。
適切な処置をされれば痛みは感じないのだろうか?
退院した日に父から「退院祝い」と言って乳がんの本を渡された。
父は本好き(本を買うのが好き)で、自分の身体で調子悪いところがあると
すぐいろんな病気を疑いその関連本を買ってくる人。
だから家には病気の本がいっぱいあるのだが、
さすがに乳がんはコレクションにないので近くの本屋で買ってきたようだ。
黙って受け取ればいいものを
思わず「もう手術終わって退院したのに今さら本を…」
みたいなことを口走ってしまい
「まったくお前は…」と怒られかけたので
慌ててお礼を言って頂戴した。
あとで読んでみたら
乳がんで部分切除を受けた人は放射線治療が必須であることが書かれていた。
こういう本をもっと事前にしっかり目を通しておけば
術後の治療がわからないとスケジュールが立たないと言って
不安になっていた日々ももう少し早く解消していたのかもしれない。
乳がんは手術すれば「ハイ終わり」という病気ではないのだ。
だから今、この本が今とても役に立っている。
父に改めてありがとうと言わないといけないと思う。



