「オランダ宿の娘」を読了しました。
時代背景が、
以前読んだ「先生のお庭番」「フォン⋅シーボルトの娘」と
ほぼ同時期で、
登場人物もシーボルトであったり、
日本史で習った間宮林蔵が出てきたりで、
一旦ストーリーに入ると、
比較的すいすい読めました。
ある意味、一大疑獄事件を扱った歴史小説であり、
またミステリーの要素もある小説だと思いました。
一昨年読んだ
「先生のお庭番」「フォン⋅シーボルトの娘」は、
主にシーボルトサイド、長崎サイドから見た
当時の状況であるのに対して、
この「オランダ宿の娘」は、
シーボルトらが江戸に来た際、
逗留する宿の家族、その周辺の状況、
かつシーボルト事件で、獄中につながれた人たちの悲惨さも
詳しく語られています。
「オランダ宿の娘」たちは、こういうシーボルト事件が
あっても、
自分たちの役割は、オランダと日本のかけはし、絆となることであると結ばれ、
悲惨な背景もありつつ、希望の光が感じられ、
そしてそれは葉室麟氏が「オランダ宿の娘」たちに
託したのだと思われました。
今日も充実してはいますが、
片付けがまだです。
これからがんばります。