ついに消滅…特急「有明」乗車記(大牟田→博多) | 風かおる 鉄の路

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主に私が乗車した乗り物関連(鉄道中心)、その他気になったことを綴っていきます。

2021年3月13日ダイヤ改正は各社とも減便がメインとなる寂しい改正内容です。

その中で、ある特急列車の名前が消えることとなりました。

その名は特急「有明」。

国鉄時代から博多と熊本・西鹿児島間を結ぶ特急として活躍してきた列車です。

1992年に博多~西鹿児島系統を「つばめ」として分離した後も福岡と熊本とを結ぶ重要な都市間連絡特急として運行されてきました。

一部列車は熊本から先豊肥本線に乗り入れ、水前寺・武蔵塚・光の森・肥後大津といった様々な行き先があったのも特徴です。

 

そんな有明に転機が訪れたのが2011年3月12日ダイヤ改正。

有明の役割は全線開業した九州新幹線へと引き継がれ、博多~長洲・熊本間で朝晩の数本のみとなりました。

このうち熊本発着の列車は2014年3月ダイヤ改正で廃止、残った長洲発着の列車も2018年の減便ダイヤ改正のときに下り列車はすべて廃止、上り列車も大牟田始発に短縮した1本のみの運行となってしまいました。

九州新幹線開業前は1日15往復を誇った有明も今や片道1本だけ…

これはJRの特急の中では最小の運転本数です。

 

そして、その1本も来る2021年3月ダイヤ改正をもって運行終了。「有明」は完全消滅となります。

 

 

できれば廃止される前に乗車したいのですが、大牟田を朝の6時台出発、さらに平日のみ運行とあってなかなかハードルが高く…

しかしながら、今回運良く乗車する機会を得たので乗ってみました。

 

朝6時の大牟田駅。まだ外は真っ暗です。

 

 

とりあえずまだ時間があるので待合室へ。

パン屋さんがあるようです。

 

6:43有明博多行き。

この駅を出発する特急列車はこの1本のみです。

 

少し時間を潰して改札内へ。

 

炭鉱の街らしく石炭が展示されていました。

 

ホームには有佐行き普通列車が停車中。

そのうち熊本止まりの2両は4月に開業するアミュプラザくまもとのラッピング車両でした。

 

ワンピースとコラボしているのでキャラクターが大きく描かれています。

 

1番のりばを回送列車が通過する…との放送があったのでカメラを構えると、787系7両編成が通過していきました。

 

 

これが今日の有明に使用される編成です。

 

有明に使用される787系は毎日早朝に南福岡から送り込み回送として南下し、大牟田の一つ先の荒尾で折り返して大牟田に戻ってくる運用となっています。

なんだか長距離の回送がもったいない気もしますが、この時間帯に利用客は見込めないため営業運転をする意味はなさそうです。

 

 

3番ホームに向かうと特急有明の表示が出ていました。

有明○号の表示が当たり前だったので号数なしはかなりの違和感です。

 

有明の乗車位置案内もあと少しの活躍…

 

ちなみに側線をはさんだ向こう側には西鉄天神大牟田線の大牟田駅があります。

西鉄は料金不要の特急が毎時2本、対してJRは特急が一日一本のほかは快速と普通のみ、しかも昼間時間帯は博多までの途中で乗り換えが必要な列車がほとんどです。

どちらに軍配があがるかは言うまでもないですね…

 


(駅の案内放送です)

 

 

 

 

しばらくして、先ほどの787系7両が入線してきました。

 

 

大牟田駅の駅名標と787系の組み合わせ。

改正後は36ぷらす3編成以外では見ることができなくなります…

 

この特急有明は通勤ライナーとしての性格が強いため、普通車は全車自由席となっています。
 
ということで今回はグリーン席に乗車します!
やっぱり記念に指定券が欲しいですからね(笑)
 
こちらが今回使用した特急券・グリーン券。
やっぱり号数なし表記は違和感…

 

さっそく乗車します。

 

グリーン車は2+1列配置。

 

普通席と比べてゆったりしています。

 

奥にはDXグリーン席。こちらは背もたれがかなり倒れるらしいです。

 

こちらはグリーン個室。

埋まっているかと思いきや終点まで誰も乗ってきませんでした…

こっちでも良かったかもしれません。

 

 

 

 

それではそろそろ出発です。

6:43、列車は博多へ向け発車しました。

 

発車するとすぐ、外が明るくなってきました。

朝焼けがきれいです。

 

最初の停車駅、瀬高に到着。

 

瀬高のお隣、新幹線停車駅の筑後船小屋は通過です。

有明が無くなると定期列車でこの駅を通過する体験はできなくなります。

 

続いて羽犬塚に停車。

吉塚行きの普通列車を追い越します。

 

久留米に停車しました。

ここから先は改正後もゆふ・ゆふいんの森といった定期特急が走る区間です。

 

久留米を出ると、まだ薄暗い筑後川を渡り、佐賀県へ。

鳥栖に停車すると次は終点・博多です。

 

この辺りで日の出を迎えました。

今日はいい天気ですね。

 

太宰府信号場で415系を追い抜きます。

 

史跡の水城を過ぎ、北上を続けます。

朝のラッシュで列車が詰まっているようで速度を落としながらの走行です。

 

 

やがて、博多到着前の放送が流れだしました。

「有明○号」のパーツから号数を抜いたものをそのまま使っているようで少し不自然なつなぎ方の放送ですね…

 

列車は定刻で終点・博多に到着しました。

 

 

大牟田~博多間54分。

乗るのには苦労しますが、乗ってみるとあっけない有明の旅でした。

 

もうまもなく消える特急有明。

長崎新幹線開業後の博多~肥前鹿島間特急に名前が転用されるとの説もありますが、果たしてどうなるでしょうね…?

 

それでは。

 

★乗車データ

1002M 特急有明  大牟田(6:43)③→博多(7:37)③ 787系BM-1編成

※2021年1月21日運行分

 

 

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