※原作とは設定が異なっています。ご注意ください。
※登場人物が多くて混乱するかもしれません。
※小説と題してますが、長編の脚本と思って読んだ方が良いかもしれません。
※下手な文章ですが、生暖かい目で見守ってくださると、幸いです。
story.3:『2人の関係は?』
倭愛結夢の自宅で朝を迎えた観音坂独歩は、お風呂から上がってからテーブルに用意された朝食を見て感動した。
独歩:(ヤマトの手作り…!)
前に鶏の唐揚げをご馳走になったこともあるけど、この恋心を自覚してからか『好きな人の手作り料理』というだけで感動することが出来るようになった。
独歩が感動して立ち尽くしていると、お味噌汁が注がれた器を2つ持って台所からやって来た愛結夢は「ふふっ」と思わず笑ってから言った。
愛結夢:「なに立ち止まってるの?座んな。一緒に食べよ?」
独歩:「ありがとう…」
愛結夢:「どう致しまして。さっさ!座って座って!」
愛結夢に促され、独歩が腰を降ろすと、独歩の近くにお味噌汁の器が置かれる。
愛結夢も自分の分のお味噌汁をテーブルに置くと、手を合わせた。
愛結夢:「よし、食べよう!
頂きまーす!」
独歩:「い、頂きます…!」
そう言ってから独歩は改めて料理の品数を見た。
温かい炊きたての米、鮭の焼き魚、ほうれん草のお浸し、冷や奴、納豆に豆腐とワカメのお味噌汁…。全部、独歩の好物だ。
独歩は瞳をうるうるさせながら鮭の焼き魚に箸を付け、白い米の上に乗せてパクッと一口。
鮭のよく効いたしょっぱさとお米のほんのり香る甘さ…。
今は愛結夢が作った料理に感動しているが、これが一二三の作った料理でも、自分は幸せをこうして噛み締めるのだろう。
独歩:「おいひい…♪」
愛結夢:「それは良かった!
ふふっ、独歩と出会ってから手料理を振る舞ったりする機会が増えて、私は嬉しいよ!」
独歩:「この間の唐揚げも旨かった…♪」
愛結夢:「また作ってあげる!
だからその時のために独歩のシャンプーボトルとかはここに置いておいて良いからね。
さすがに今日、会社に持ち歩いたりするの大変だもんねぇ」
独歩:「何から何までありがとう…」
愛結夢:「苦しゅうない!
今日も1日仕事乗り切ろうね、独歩さん?」
独歩:「うん…、今日は残業しないぞ!」
愛結夢:「うんうん♪」
そんな会話をしながら食事を噛み締め、あっという間にお腹が膨れたところで、愛結夢は脱衣室でスーツに着替えてから独歩を呼び、そのまま会社へ行くために愛結夢の自宅を出た。
それから1日、残業を回避するために頑張って業務に取り掛かり、いつの間にか夕方になった頃、独歩は定時で帰るために準備をする。
愛結夢も準備を整えたのか、独歩に軽く手を振りながら笑顔を向けてくれる。
独歩:(ヤマト…)
自分に向けてくれる笑顔にキュンとしていると、独歩の隣のデスクにいた同僚が時計をちらほら見ながらパソコン業務を忙しなく頑張っていた。
確かこの同僚、最近、奥さんを亡くし、1人で娘を育てていたはず。
時計を見ながら焦っている様子から、きっと娘の保育園の迎えの時間が迫っているのだろう。
それを察した独歩が同僚に声を掛けた。
独歩:「姫川、大丈夫か?」
姫川:「あ、あぁ、そわそわしてるの気付いてたか?」
独歩:「あぁ、娘さんの迎えの時間が迫ってるんだろう?」
姫川:「そうなんだ…。けど、課長から15時過ぎてから追加任されてしまって……」
独歩:「課長……」
そう口にしながら課長のデスクを見たが、既に帰った後だった。
この間、減給処分を受けたばかりなのに課長という立場にまだ油を売っていることに独歩は呆れる。
今までサンドバッグにしていた独歩が利用しづらくなったからシングルファザーの同僚に矛先を向けたのか。
独歩:(呆れた……)
独歩はそう思ってから、同僚にこう声を掛けた。
独歩:「後は俺が引き受けるよ。
娘さん、待ってるぞ?」
姫川:「えっ、いや、悪いって!」
独歩:「気にすんな!早く娘さんのところへ行ってやれ!」
独歩はそう言って同僚の背中を叩くと、同僚は涙目を浮かべながら笑顔でこう言った。
姫川:「ありがとう!このお礼は必ずするから!後は頼んだ!」
独歩:「おう!楽しみにしてる!」
そう言って同僚は帰り支度を済ませ、独歩に引き継ぎの内容を説明してから忙しなく娘を迎えに会社を出る。
同僚とすれ違った愛結夢は、同僚の代わりに仕事を引き受け、作業を始めた独歩を見ながら、脳裏に"あの女"の顔を思い浮かべる。
愛結夢:(仄仄さんがどういう意図で独歩たちを見張るように言ってきたのかは、分からない…)
愛結夢はそう思いながら、1つ確信していることがある。
愛結夢:(でも間違いなく独歩は良い人だ。)
少なくとも、独歩や一二三、寂雷は今まで会った男性たちと比べたら全然悪い部分がない。
愛結夢:(それだけ私が今まで男運がなかったってことだよね…)
愛結夢は皮肉げに微笑んだ。
自分は中王区側の人間で、独歩たちを利用しているという事実への皮肉。
中王区に関わる前に独歩たちに出会いたかったという皮肉。
でも今は後悔よりも、同僚のために残業を引き受けた独歩のもとへ。
愛結夢:「独歩!私も手伝うよ!」
独歩:「ありがとう、ヤマト!」
これから独歩たちとどんな未来を進むかは分からない。
でも今は、純粋に、独歩のお友達として一緒に楽しく過ごせたらいい……、そう思いながら愛結夢は独歩の隣に腰を降ろし、残業を手伝うのだった。
------------To be Continued...
※登場人物が多くて混乱するかもしれません。
※小説と題してますが、長編の脚本と思って読んだ方が良いかもしれません。
※下手な文章ですが、生暖かい目で見守ってくださると、幸いです。
story.3:『2人の関係は?』
倭愛結夢の自宅で朝を迎えた観音坂独歩は、お風呂から上がってからテーブルに用意された朝食を見て感動した。
独歩:(ヤマトの手作り…!)
前に鶏の唐揚げをご馳走になったこともあるけど、この恋心を自覚してからか『好きな人の手作り料理』というだけで感動することが出来るようになった。
独歩が感動して立ち尽くしていると、お味噌汁が注がれた器を2つ持って台所からやって来た愛結夢は「ふふっ」と思わず笑ってから言った。
愛結夢:「なに立ち止まってるの?座んな。一緒に食べよ?」
独歩:「ありがとう…」
愛結夢:「どう致しまして。さっさ!座って座って!」
愛結夢に促され、独歩が腰を降ろすと、独歩の近くにお味噌汁の器が置かれる。
愛結夢も自分の分のお味噌汁をテーブルに置くと、手を合わせた。
愛結夢:「よし、食べよう!
頂きまーす!」
独歩:「い、頂きます…!」
そう言ってから独歩は改めて料理の品数を見た。
温かい炊きたての米、鮭の焼き魚、ほうれん草のお浸し、冷や奴、納豆に豆腐とワカメのお味噌汁…。全部、独歩の好物だ。
独歩は瞳をうるうるさせながら鮭の焼き魚に箸を付け、白い米の上に乗せてパクッと一口。
鮭のよく効いたしょっぱさとお米のほんのり香る甘さ…。
今は愛結夢が作った料理に感動しているが、これが一二三の作った料理でも、自分は幸せをこうして噛み締めるのだろう。
独歩:「おいひい…♪」
愛結夢:「それは良かった!
ふふっ、独歩と出会ってから手料理を振る舞ったりする機会が増えて、私は嬉しいよ!」
独歩:「この間の唐揚げも旨かった…♪」
愛結夢:「また作ってあげる!
だからその時のために独歩のシャンプーボトルとかはここに置いておいて良いからね。
さすがに今日、会社に持ち歩いたりするの大変だもんねぇ」
独歩:「何から何までありがとう…」
愛結夢:「苦しゅうない!
今日も1日仕事乗り切ろうね、独歩さん?」
独歩:「うん…、今日は残業しないぞ!」
愛結夢:「うんうん♪」
そんな会話をしながら食事を噛み締め、あっという間にお腹が膨れたところで、愛結夢は脱衣室でスーツに着替えてから独歩を呼び、そのまま会社へ行くために愛結夢の自宅を出た。
それから1日、残業を回避するために頑張って業務に取り掛かり、いつの間にか夕方になった頃、独歩は定時で帰るために準備をする。
愛結夢も準備を整えたのか、独歩に軽く手を振りながら笑顔を向けてくれる。
独歩:(ヤマト…)
自分に向けてくれる笑顔にキュンとしていると、独歩の隣のデスクにいた同僚が時計をちらほら見ながらパソコン業務を忙しなく頑張っていた。
確かこの同僚、最近、奥さんを亡くし、1人で娘を育てていたはず。
時計を見ながら焦っている様子から、きっと娘の保育園の迎えの時間が迫っているのだろう。
それを察した独歩が同僚に声を掛けた。
独歩:「姫川、大丈夫か?」
姫川:「あ、あぁ、そわそわしてるの気付いてたか?」
独歩:「あぁ、娘さんの迎えの時間が迫ってるんだろう?」
姫川:「そうなんだ…。けど、課長から15時過ぎてから追加任されてしまって……」
独歩:「課長……」
そう口にしながら課長のデスクを見たが、既に帰った後だった。
この間、減給処分を受けたばかりなのに課長という立場にまだ油を売っていることに独歩は呆れる。
今までサンドバッグにしていた独歩が利用しづらくなったからシングルファザーの同僚に矛先を向けたのか。
独歩:(呆れた……)
独歩はそう思ってから、同僚にこう声を掛けた。
独歩:「後は俺が引き受けるよ。
娘さん、待ってるぞ?」
姫川:「えっ、いや、悪いって!」
独歩:「気にすんな!早く娘さんのところへ行ってやれ!」
独歩はそう言って同僚の背中を叩くと、同僚は涙目を浮かべながら笑顔でこう言った。
姫川:「ありがとう!このお礼は必ずするから!後は頼んだ!」
独歩:「おう!楽しみにしてる!」
そう言って同僚は帰り支度を済ませ、独歩に引き継ぎの内容を説明してから忙しなく娘を迎えに会社を出る。
同僚とすれ違った愛結夢は、同僚の代わりに仕事を引き受け、作業を始めた独歩を見ながら、脳裏に"あの女"の顔を思い浮かべる。
愛結夢:(仄仄さんがどういう意図で独歩たちを見張るように言ってきたのかは、分からない…)
愛結夢はそう思いながら、1つ確信していることがある。
愛結夢:(でも間違いなく独歩は良い人だ。)
少なくとも、独歩や一二三、寂雷は今まで会った男性たちと比べたら全然悪い部分がない。
愛結夢:(それだけ私が今まで男運がなかったってことだよね…)
愛結夢は皮肉げに微笑んだ。
自分は中王区側の人間で、独歩たちを利用しているという事実への皮肉。
中王区に関わる前に独歩たちに出会いたかったという皮肉。
でも今は後悔よりも、同僚のために残業を引き受けた独歩のもとへ。
愛結夢:「独歩!私も手伝うよ!」
独歩:「ありがとう、ヤマト!」
これから独歩たちとどんな未来を進むかは分からない。
でも今は、純粋に、独歩のお友達として一緒に楽しく過ごせたらいい……、そう思いながら愛結夢は独歩の隣に腰を降ろし、残業を手伝うのだった。
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