※登場人物が多くて混乱するかもしれません。
※小説と題してますが、長編の脚本と思って読んだ方が良いかもしれません。
※下手な文章ですが、生暖かい目で見守ってくださると、幸いです。
story.1:『初めての出産』
長男・柊羽とその妻・朝子の息子・遊翔を、代理母を引き受けた佐伯結衣が出産した後、選択的シングルファザーになる道を宣言した次男・夏来。
家族からの了承を得た夏来は、職場にもその旨を報告後、休日に縁結び課へ申請しに行った。
その際、結衣が夏来の子供の代理母を引き受けようかと名乗り出たが、夏来は断った。
出産したばかりだし、急いでいないことや、これからまだ遊翔の世話もある。
結衣の好意は嬉しいが、結衣にばかり負担を懸けるわけにはいかない。だから断った。
夏来が選択的シングルになることを決めてから、半年後の9月に夏来の子供を引き受けてくれる代理母と卵子が見付かり、10月には体外受精を開始。
妊娠が確認されるのを待つことになった。
それから1ヶ月後。妊娠していた長女・舞桜が陣痛を訴えた。
たまたま一緒にいた幼なじみの凛と美留姫のお陰で、結衣は玲士の母親にも連絡して、祐希奈たちと共に病院へ向かった。
そして分娩室へ。玲士はすぐに職場から向かうと行っていたので、玲士が来るのを待ちつつ、結衣と玲士の母親は舞桜の出産を近くから見守ることに。
舞桜:「くぅ~~っ!!」
結衣:「舞桜、頑張って…!」
斉藤母:「舞桜ちゃん、もうすぐで赤ちゃんに会えるよ!」
助産師:「うんうん!赤ちゃん、頭は全部出てきてるからあと3回力みましょう!」
医師:「次の陣痛で力みましょう!」
医師からそう言われた直後、陣痛がきた。
舞桜:「ふぅ~~!」
助産師:「ひーひーふー!力んで~!」
舞桜:「んん~~~~!!」
結衣:「頑張れ…!」
頑張る舞桜を応援していた時だった。
分娩室の外から大声が飛んできた。
?:「舞桜~~!!」
舞桜:「玲士…くん…っ」
玲士:「すまん!こんなことしか言えんが、頑張れ~~!!!!」
舞桜:「! …っうん!」
斉藤母:「玲士…!」
分娩室の外から応援する玲士に、玲士の母親は少し涙をホロリと溢した。
間に合ってくれた。
声を掛けてくれた。
もうすぐ孫に会える喜びと同時に、一人息子が父親になるという事実に、玲士の母親は感動しながら舞桜の手を握った。
斉藤母:「舞桜ちゃん!まだ頑張れる?」
舞桜:「はっ…はい!頑張り、ます…っ!」
結衣:「頑張って…!」
助産師:「もうすぐで会えますよ!」
舞桜:「ふぅーっ!」
医師:「力んで…!」
舞桜:「んん~~~~!!」
力いっぱい力む舞桜を、結衣と玲士の母親が向かい合い、舞桜の手を握って応援する。
力を入れている舞桜の手は、今にもこちらの手を粉々に砕いてしまうのではないかというくらい力強くて、それだけ必死で子供を産もうと頑張っている。
今、目の前で頑張る娘に、この手を壊されても構わない。
それだけのことを舞桜は今、やっている。
結衣にとっては、舞桜は一人娘。
自分が産んだ3人の子供の中の唯一の女の子。
玲士の母親にとっては、玲士は一人息子。
自分が産んだ3人の子供の中の唯一の男の子。
お互い唯一の女(男)の子供が、もうすぐ親になる。
2人にとって、ここまで子育てを頑張ってきて良かったと思える瞬間はもうすぐ……。
舞桜:「くぁーーー…!」
助産師:「力んで~!!」
医師:「赤ちゃん、産まれまーす!」
舞桜:「んん~~~~!!」
最後の陣痛で、舞桜が力いっぱい力んだーーーーーーーーーーーーその時、舞桜の上に掛けられたバスタオルの中から赤ちゃんが出てきた。
ほぎゃあ、ほぎゃあ!
助産師:「おめでとうございます!
元気な男の子ですよ~!」
舞桜:「はぁ…っ!」
泣いている我が子は、へその緒を切ってから体重などを測るために一度離れたが、すぐに白いお包みにくるまれて舞桜の隣に寝かせられる。
舞桜:「………っ、はぁ…」
斉藤母:「舞桜ちゃん…っ、ありがとう、よく頑張ったね…っ」
舞桜:「玲士くんママ……」
結衣:「本当に、お疲れさま、舞桜…っ」
舞桜:「ママまで……。2人とも、泣かないで~……ははっ」
出産を終えると、分娩室の扉が開き、玲士が駆け寄ってくる。
玲士:「舞桜…!」
舞桜:「玲士くん…っ」
疲れた顔で笑う舞桜を見てから、傍でまだ泣いている我が子を見た玲士。
玲士の目にも涙が浮かんだ。
玲士:「お、おぉ…!初めまして、パパだぞ?」
舞桜:「初めまして、ママです…。
産まれてきてくれて、ありがとう…っ」
玲士:「舞桜、泣いたな?」
舞桜:「玲士くんこそ……」
玲士:「いや。これは泣かずにはいられんぞ………くぅっ!」
斉藤母:「泣いてばかりはいられないよ!これからが大変なんだから!」
舞桜:「ママたちも出来る限り手伝うけど。2人とも、子育て頑張ってね。あと名前、決まったら教えてよ?」
舞桜:「うん…っ」
玲士:「良い名前、付けます!」
斉藤母:「当たり前!」
そう言って軽く息子の背中をバシッと叩いた玲士の母親が、また泣き出して玲士の体に抱き付いた。
それから仕事を片付けた哲や玲士の父親が駆け付けた。
実を言うと、互いの家族にとって舞桜と玲士の子供は初孫ではないけれど、それでも初孫に会った時のように喜びを爆発させた。
翌日には柊羽たちと夏来、凛と美留姫たちも改めて舞桜たちの子供に会いに来て、舞桜たちは嬉しそうにしていた。
それから数日後、まだ入院している最中、舞桜と玲士の第一子の息子の名前が『宏太郎』と名付けられた。
------------To be Continued...
※小説と題してますが、長編の脚本と思って読んだ方が良いかもしれません。
※下手な文章ですが、生暖かい目で見守ってくださると、幸いです。
story.1:『初めての出産』
長男・柊羽とその妻・朝子の息子・遊翔を、代理母を引き受けた佐伯結衣が出産した後、選択的シングルファザーになる道を宣言した次男・夏来。
家族からの了承を得た夏来は、職場にもその旨を報告後、休日に縁結び課へ申請しに行った。
その際、結衣が夏来の子供の代理母を引き受けようかと名乗り出たが、夏来は断った。
出産したばかりだし、急いでいないことや、これからまだ遊翔の世話もある。
結衣の好意は嬉しいが、結衣にばかり負担を懸けるわけにはいかない。だから断った。
夏来が選択的シングルになることを決めてから、半年後の9月に夏来の子供を引き受けてくれる代理母と卵子が見付かり、10月には体外受精を開始。
妊娠が確認されるのを待つことになった。
それから1ヶ月後。妊娠していた長女・舞桜が陣痛を訴えた。
たまたま一緒にいた幼なじみの凛と美留姫のお陰で、結衣は玲士の母親にも連絡して、祐希奈たちと共に病院へ向かった。
そして分娩室へ。玲士はすぐに職場から向かうと行っていたので、玲士が来るのを待ちつつ、結衣と玲士の母親は舞桜の出産を近くから見守ることに。
舞桜:「くぅ~~っ!!」
結衣:「舞桜、頑張って…!」
斉藤母:「舞桜ちゃん、もうすぐで赤ちゃんに会えるよ!」
助産師:「うんうん!赤ちゃん、頭は全部出てきてるからあと3回力みましょう!」
医師:「次の陣痛で力みましょう!」
医師からそう言われた直後、陣痛がきた。
舞桜:「ふぅ~~!」
助産師:「ひーひーふー!力んで~!」
舞桜:「んん~~~~!!」
結衣:「頑張れ…!」
頑張る舞桜を応援していた時だった。
分娩室の外から大声が飛んできた。
?:「舞桜~~!!」
舞桜:「玲士…くん…っ」
玲士:「すまん!こんなことしか言えんが、頑張れ~~!!!!」
舞桜:「! …っうん!」
斉藤母:「玲士…!」
分娩室の外から応援する玲士に、玲士の母親は少し涙をホロリと溢した。
間に合ってくれた。
声を掛けてくれた。
もうすぐ孫に会える喜びと同時に、一人息子が父親になるという事実に、玲士の母親は感動しながら舞桜の手を握った。
斉藤母:「舞桜ちゃん!まだ頑張れる?」
舞桜:「はっ…はい!頑張り、ます…っ!」
結衣:「頑張って…!」
助産師:「もうすぐで会えますよ!」
舞桜:「ふぅーっ!」
医師:「力んで…!」
舞桜:「んん~~~~!!」
力いっぱい力む舞桜を、結衣と玲士の母親が向かい合い、舞桜の手を握って応援する。
力を入れている舞桜の手は、今にもこちらの手を粉々に砕いてしまうのではないかというくらい力強くて、それだけ必死で子供を産もうと頑張っている。
今、目の前で頑張る娘に、この手を壊されても構わない。
それだけのことを舞桜は今、やっている。
結衣にとっては、舞桜は一人娘。
自分が産んだ3人の子供の中の唯一の女の子。
玲士の母親にとっては、玲士は一人息子。
自分が産んだ3人の子供の中の唯一の男の子。
お互い唯一の女(男)の子供が、もうすぐ親になる。
2人にとって、ここまで子育てを頑張ってきて良かったと思える瞬間はもうすぐ……。
舞桜:「くぁーーー…!」
助産師:「力んで~!!」
医師:「赤ちゃん、産まれまーす!」
舞桜:「んん~~~~!!」
最後の陣痛で、舞桜が力いっぱい力んだーーーーーーーーーーーーその時、舞桜の上に掛けられたバスタオルの中から赤ちゃんが出てきた。
ほぎゃあ、ほぎゃあ!
助産師:「おめでとうございます!
元気な男の子ですよ~!」
舞桜:「はぁ…っ!」
泣いている我が子は、へその緒を切ってから体重などを測るために一度離れたが、すぐに白いお包みにくるまれて舞桜の隣に寝かせられる。
舞桜:「………っ、はぁ…」
斉藤母:「舞桜ちゃん…っ、ありがとう、よく頑張ったね…っ」
舞桜:「玲士くんママ……」
結衣:「本当に、お疲れさま、舞桜…っ」
舞桜:「ママまで……。2人とも、泣かないで~……ははっ」
出産を終えると、分娩室の扉が開き、玲士が駆け寄ってくる。
玲士:「舞桜…!」
舞桜:「玲士くん…っ」
疲れた顔で笑う舞桜を見てから、傍でまだ泣いている我が子を見た玲士。
玲士の目にも涙が浮かんだ。
玲士:「お、おぉ…!初めまして、パパだぞ?」
舞桜:「初めまして、ママです…。
産まれてきてくれて、ありがとう…っ」
玲士:「舞桜、泣いたな?」
舞桜:「玲士くんこそ……」
玲士:「いや。これは泣かずにはいられんぞ………くぅっ!」
斉藤母:「泣いてばかりはいられないよ!これからが大変なんだから!」
舞桜:「ママたちも出来る限り手伝うけど。2人とも、子育て頑張ってね。あと名前、決まったら教えてよ?」
舞桜:「うん…っ」
玲士:「良い名前、付けます!」
斉藤母:「当たり前!」
そう言って軽く息子の背中をバシッと叩いた玲士の母親が、また泣き出して玲士の体に抱き付いた。
それから仕事を片付けた哲や玲士の父親が駆け付けた。
実を言うと、互いの家族にとって舞桜と玲士の子供は初孫ではないけれど、それでも初孫に会った時のように喜びを爆発させた。
翌日には柊羽たちと夏来、凛と美留姫たちも改めて舞桜たちの子供に会いに来て、舞桜たちは嬉しそうにしていた。
それから数日後、まだ入院している最中、舞桜と玲士の第一子の息子の名前が『宏太郎』と名付けられた。
------------To be Continued...