「通解」
あなたがご供養した種々の物を、御本尊の御宝前にお供え申し上げた。
開いた花はやがて果実となり、月は日を追うごとに必ず満ちていき、
灯火は油を足せば光を増し、草木は雨が降れば成長していく。
それと同じように、人は、善根を積めば必ず栄えていく。
「上野殿御返事」
「通解」
今、御本尊に衣を御供養した女人がいる(小袖や綿を御供養した大田殿女房のこと)
その功徳によって、後生には八寒地獄(はちかんじごく)の苦を免れるのみならず、
今生には不祥の大災難を払い、その功徳の余りで、御一族も衣服に不自由することなく、勢力も増していくだろう。
「大田殿女房御返事」
つまり、ここで言われているのは、御供養の功徳によって、死んで地獄に落ちない、
今生においてはわが身に起こってくる様々な大災難から身を守られる、
さらに功徳の余りによって、一族も着るものに困らない、一族が勢力を増していく、等。
御供養にはそのような大功徳がある、とお約束くださっているわけです。
「通解」
過去の時代の仏は、凡夫として修行をしていた頃、乱れた世の中において、
法華経の行者が飢えて苦しんでいるのを助け、御供養をした。
その功徳で、仏になったのである。
したがって、法華経が真実であるならば、あなたが御供養をしたこの功徳によって、
あなたの亡き父も成仏することは間違いない。
「春初御消息」
過去の時代に仏に成った方は、凡夫であった時に、非常に乱れた世の中において、
法華経の行者が飢えて苦しんでいるのを養った、
つまり御供養してお助けした。
その功徳によって、自らも仏になることができた、という事例をあげられて、
「法華経まことならば、この功徳によりて過去の慈父は成仏疑いなし。」
といわれて、
御供養の功徳は自分だけにとどまらず、亡くなった親も成仏させることができる、と示されています。
以上、御金言を通じて、御供養について申し上げてきましたが、
最後に御供養のまとめを言うならば、
・悪道に落ちなくなる
・後生に成仏出来る
・今生の間にも、功徳の現象がある
・自分自身が繁栄して、必ず栄えていく
・人生に起きてくる大災難を払うことができる
・自分の一族も衣服に不自由することなく、勢力を増していくことができる
・長寿になる
・人徳と力がついて、眷属も多くなる
・優れた人格と、端正(たんせい)な容姿となる
・日夜に諸天善神が守る
・経済力が付く
・亡き親も成仏する
これらの大功徳があることを、日蓮大聖人は御金言の中でお示しくださっています。