※なるほど納得Q&A子供でも分かる仏法解説

・どうして勤行するの?


勤行(ごんぎよう)にはどのような意義があるのでしょうか。


第六十七世日顕(にっけん)上人さまは、

「御本尊に向かって合掌し、読経(どっきょう)、唱題(しょうだい)するという勤行の姿に、一切の行(ぎょう)がそこに束(つか)ねられておるのであるが、また、その心は日常の行住坐臥(ぎょうじゅうざが)のなかに色々と表れてくるのです。」

とご指南されています。


つまり、勤行には仏道修行のすべての意義がおさまっており、勤行をしているときの一念(いちねん)、その思いが日常生活の上に形となって表れてくるということです。


ですから私たちは毎日、真心を込めて勤行をすることが大事なのです。


私たちが無事に毎日を過ごすことができるのは、御本尊さまが守ってくださるおかげです。

このことに感謝し、ご本尊さまの偉大なお力とお徳をたたえるために勤行をします。


また、勤行は、ご本尊さまに願いごとをしたり、亡くなった方を供養するためにもおこないます。


さまざまなな災害をはじめ、ひとりひとりの苦しみや悩みをすべて解決し、人々を救ってくださるのは、御本仏である日蓮大聖人さまおひとりです。


その大聖人さまのお命は、今、本門戒壇(ほんもんかいだん)の大御本尊さまとして総本山大石寺(たいせきじ)の奉安堂(ほうあんどう)にいらっしゃいます。


大御本尊さまと各家庭の御本尊さまとの関係について第六十六世日達(にったつ)上人さまは、次のようにご指南されています。


「ご信徒の家庭にご安置する御本尊さまは、歴代の御法主(ごほっす)上人が本門戒壇の大御本尊さまをお写し申し上げ、授与されているのですから、その御本尊のご安置の場所がどこであれ(中略)、その御本尊さまに向かって一心に唱えるお題目(南無妙法蓮華経)は、ただちに本門戒壇の大御本尊さまに納(おさ)まり、即身成仏(そくしんじょうぶつ)という大功徳がそなわるのであります。」


このご指南のとおり、私たちが家庭の御本尊さまに手を合わせることは、ただちに本門戒壇の大御本尊さまに通じていくことになります。


また、大聖人さまの仏法のすべてを受け継がれ、私たちを成仏に導いてくださるのが、御法主上人猊下(げいか)さまです。


猊下さまのご指南のままに信心修行をすることを忘れてはなりません。


そのことを大聖人さまは、「百六箇抄」に、

「弟子檀那(でしだんな)は、血脈不法(けちみゃくふほう)の日興(にっこう)より相承(そうじょう)を受けた歴代の上人を、日蓮が生きているときのように仰(あお)ぐべきである。」

と仰せられています。


したがって、この大聖人さま以来の唯授1人(ゆいじゅいちにん)の血脈を尊び、猊下さまのご指南のとおりに信心修行にはげむところに「信心の血脈」が流れ、大功徳が備わるのです。


御法主日如(にちにょ)上人猊下さまは、

「勤行とは時間を決めて行うもので、日によって時間が異なるというのではなくして、時間を決めて毎日、欠かさずに行うことが必要であります。」

とご指南されています。


勤行の正しい姿勢は、御本尊さまの前で正座して背筋を伸ばし、両手にお数珠をかけて、胸の前で合掌します。

目は御本尊さまの「妙」の御文字を中心に拝します。

お経を読む時はお経本をしっかり見て、元気な声で、はっきりと発音しましょう。


「継続は力なり」というように、毎日かかさず勤行を行うことが大切です。がんばれば、その分だけ大きな力をいただくことができます。


勉強やスポーツにおいても、勤行をしっかりとすることによって、御本尊さまの功徳をいただき、自分の持っている力を思う存分、発揮できるようになります。

何ごとも、まず勤行・唱題をきちんと行うことが肝心なのです。